ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

体験アーカイブ・2008年11月1日

体験学習コースの受講模様を分野別に掲載しております。

数学

森脇 淳 教授 チューター:木村 嘉之(博士課程 2回生),長尾 有晃(博士課程 2回生)

高校生のうちの一人に、ハンガリーの数学者ポール・エルデシュによる、素数の逆数和が発散することの証明を、前回に引き続いて発表させた。 輪読している本「天書の証明」の第1章、第6の証明に当たる。 論理的なつながりを、出席者全員に理解してもらえるよう、ゆっくり時間をかけて行った。

物理

今井 憲一 教授 チューター:佐田優太(修士課程1回生),酒向正己(修士課程1回生)

  • ニュートン力学と保存則についての講義
  • 特に微分方程式としての運動方程式の積分として保存則が導かれることについて
  • 次回から製作するガイガーカウンターについての説明

ガイガーカウンターのキッド

チェッキングソース用のランタン
ガイガーカウンター完成版

受講したELCASメンバーの感想文

  • 高校で習う力学を微分積分で教えてもらっていて少し高校の授業とは違う見方で考えられていておもしろいです。
  • 最先端の科学を学ぶということでとても高度な内容をおしえてもらっています。難しい話も多いですが現在研究が進んでいる最先端の内容の一端に触れられているということで毎回の講座を楽しみに受けています。
  • かなり基本的なところから始めてそこから一つ一つ詳しく説明してもらえているのはやっていて本当によかったと思う。また、実験をやらせてもらえるのはなかなか学校ではできないことなので、貴重だと思った。
  • 次回につくる、ガイガーミュラー計数管を実際に見れてよかったです。特に、何故数が数えられるのか原理を知れてよかったです。次回も頑張りたいなと思いました。
  • 高校範囲の物理を微積という切り口で進めていくような講義をしていただいて、とても新鮮です。大学の物理を目指して頑張りたいと思います。

天文

野上 大作 助教 チューター:前原裕之(研究員),大島誠人(修士課程1回生)

CCDカメラを使用して撮影した画像のリダクションや測光の原理について学習したのち、実際にパソコンを使って、天体を撮った画像のリダクションや観測対象となる変光星の測光を行い、変光星の光度曲線を作成した。


測光の原理について解説しているところ

パソコンをつかって画像を解析しているところ
パソコンをつかって画像を解析しているところ

受講したELCASメンバーの感想文

  • 今日は初めてのPCを通しての作業でした。正直最初はPCで何をするのかさっぱりでしたが、詳しく説明して下さったので、どういう風になっているのかちょっとはわかった気がします。 天文といえばひたすら星を見るのかと思ったけれど、こういう風なこともするとわかりました。 ぱっと見て星とわかり、それをひたすらにおいかけてという作業でできたグラフ(?)は少し歪でえしたが、面白いと感じ、他のでも挑戦してみたいと思いました。 ソフトも詳しくなっていて、作業も馴れるまで大変だろうなと思いました。 たくさんの写真(?)一つ一つに意味があり、それをまとめていくのも大切な作業だと思います。 どうやったら一つの望遠鏡(CCD?)で3つの見方をするのか、それもまた詳しく知ってみたいです。他の見方や違うやり方などもあれば知ってみたいと思います。
  • 今日つかったソフトは、専門的なものにしては、操作が簡単だったと思う。 星の明るさを知るために、いろいろな誤差を省かなければならないことを少し、めんどくさく感じた。 多くのデータに基づいて、少しの結果が得られるんだと実感した。
  • パソコンの操作が大変で、なかなか進まなかったが光度曲線が完成したときはとても達成感があってよかった。
  • 今日の公開講座は癌のことで難しかったけど自分も発癌する可能性もあるのでいい勉強になった。 天文の講座はいろいろエラーがあって残念だったけどデータをとってくれた前原さんにはとても感謝したいです。 あと、今日は天文台での実習ができなかったのが残念でした。
  • 初めての作業だったが、比較的無事にできて良かった。 光度曲線が思っていたよりもきれいにできたのが嬉しい。 何回か他の人より遅れたが途中で追いついた。 次回からはなるべく指示された速さに沿って作業できたら良いと思う。
  • 分析ソフトの操作が複雑で、かなり時間がかかってしまいました。 でも、星の画像の分析や光度曲線を作る作業ができてよかったです。 次からは、スムーズに作業できるようにしたいと思います。
  • データを入力してグラフを得るはずだったのに、オバーフローしてグラフを得られなかったのは残念だった。

生物

篠原 渉 助教 チューター:望月啓太(修士課程1回生),掛澤明弘(学部4回生)

先週PCRにかけたDNAが増幅したかどうかを、アガロースゲルを用いた電気泳動を利用し確認し、反応液を精製した。


PCR産物が増幅しているかどうかを確かめる様子。

反応液の精製の様子。
サーマルサイクラーにかける様子。