体験アーカイブ・2009年11月21日
体験学習コースの受講模様を分野別に掲載しております。
数学
チューター:丸橋 広和(修士課程 1回生),竹内 光(修士課程 1回生),広瀬 稔(修士課程 1回生)
実施場所:理学研究科3号館109号
素数が無限個存在することの6つの証明のうち、1番目と6番目をやってもらった。第31章のHow to guard a museumを途中までやってもらった。
受講したELCASメンバーの感想文
- 英文を見直したら見落としがあった。くやしいです。文章を見ても問題の意図が分からないことがわかった。細かいニュアンスがいい加減になっていた。まともに問題を解けるのはまだまだ先な気がした。
- 証明を前でやったのですが、また前で考え込んでしまって少し残念でした。もっと、質問されてもすぐに答えを言えるようにしてきたいと思います。
- 今回初めて問題を証明しました。緊張して言うべき事をとばしてしまったりして難しかったです。次回はもっとしっかり証明できるように頑張ります。他の人が証明したものも、難しかったですが証明の方法がきれいでとても面白く、勉強になった上に楽しかったです。
- 今回は担当が当たっていなかったので落ち着いて聞くことができた。前もってある程度は読んでおいたので内容もそれなりに理解することができた
- 素数が無限個あることの証明は難しくてあまり理解できなかったが、警備員の人数の問題は理解できて面白かった。
- 今日の分は予習の段階ではふつうに意味が分からなかった。授業中に教えてもらってようやく意味が分かった。
物理
常見 俊直研究員
チューター:野沢 勇樹(学部4回生)
実施場所:理学部5号館511号室
前半は微分の講義を行った。次回行われるのが今井さんによる特殊相対性理論の講義なので、その講義を理解するのに必要となる「微分」の計算方法を中心に学習した。その後実際にプリントで計算演習を行った。後半ははんだごてを使いUSBガイガーカウンターを作成した。USBガイガーカウンターとはパソコンで電源を供給することで動く、放射線が来たことを観測する装置である。作成後は宇宙線や、ガスランタン用のマントルからのα線を検出できていることを実際に確認した。
微分の講義 | |
USBガイガーカウンターの作成中 | 作成したUSBガイガーカウンターを使って宇宙線の観測 |
受講したELCASメンバーの感想文
- 何度かはんだ付けを間違えたり、はんだが隣どうしでくっついたりアクシデントもありましたが、なんとか(USBガイガーカウンターが)完成してすごくうれしかったです。キョロちゃんやチューターの方々にはとてもお世話になりました。またはんだ吸い取り線の効果には感服しました。数学の講義は難しかったですが、微分を学校より詳しくできて興味深かったです。
- ガイガーカウンターがちゃんと動いてうれしかったです。でもはんだごてが熱かった
- 微分は計算方法だけを伝えられたのではっきり言ってよくわからなかったけれど、今後その意味が分かるようにしたい。ガイガーカウンターはかなり時間がかかって大変だったけれどうまく反応した時は感動した。家に帰ったら(ガイガーカウンターで)いろいろ遊びたいと思う。
- 次回の今井憲一教授による特殊相対性理論の講義に向けて微分の特訓をしたり、USBガイガーカウンター作りに励みました。だいぶ先で、未知の単元を大急ぎでやったので結構大変でしたが、先生やチューターの方が個別に丁寧に教えてくださって、助かりました。またガイガーカウンターについては個人的にあまり研究出来ていないので、また後ほどじっくり使ってみたいと思います。
- (USBガイガーカウンターが)思ったよりも簡単にできて、α線の検出などができてとても面白かったです。今後ミューオンの検出などもやるそうなのでとても楽しみです。VHDLも暇があればやります。
- 微分が難しかった。でも(USBガイガーカウンターの)工作がとても楽しかった。
- 今日は案の定いつもの1時間後に終了し疲れました。微分はいきなり1年分を2時間でやるという強引なプランで、Lagrangianなどを微分でちょっと説明されたのですが大部分を短絡した感じなので、もっと中身が知りたいと思いました。次回は相対論をするそうで、数式を使うのが好きなので新しいことを習えたらと思いました。
- 次回の特殊相対性理論の理解のために、微分について習いました。古典物理では微分なしで、図形だけで証明されていたので驚きました。次回の特殊相対性理論を理解出来るといいなと思います。その後、USBガイガーカウンターを作りました。たくさんのはんだ付けは大変でしたが上手く作動したので嬉しかったです。
天文
野上 大作助教
チューター:石井 貴子(研究員)、橋本 祐樹(修士課程2回生)、阿南 徹(修士課程2回生)
実施場所:花山天文台
太陽赤道東西の太陽縁のスペクトルを花山天文台太陽館で観測し、太陽光球起源の鉄吸収線(6302.499Å)のドップラー効果による波長のずれを測定し太陽の自転速度を調べた。
いざ太陽観測 | |
スリットを太陽の縁にセット |
受講したELCASメンバーの感想文
- 太陽の回転の計算がなかなか難しかった。曇りで太陽があまり見れなかったのが残念だ 。
- 太陽の自転速度をドップラー効果を使って求めた。実際に観測したデータを使って求めることができたので達成感がかなりあった。次回は今回の講義をもう少し掘り下げて研究するみたいなのでそちらも楽しみにしたい。
- 観測がとても楽しかった。望遠鏡に実際に触れられてよかった。ただ、最後の自転の速度の計算がとても楽しかったけど、難しかった。今回も様々なことを学べてとてもいい体験でした。次回もとても楽しみにしています。
- 今日は太陽の観測と太陽の自転速度を求めました。はじめの観測は少しくもっていて見れるかなーって不安やったけど、見れてよかったです。また、黒点もかんさつできてよかったです。太陽の自転速度を求めるのははじめは”ムズカシイ”とおもったけどチューターさんたちがやさしく教えてくれたのでできました!!!
- 観測を行うより、計算するほうが自分は好きだと思った。プログラミングを早くしたいと思った。太陽の光を分けて見るなんて思ってもないことだったし自転してるなんて初めて知れてよかった。
- 太陽観測では雲が多かったので黒点が見えにくかった。一瞬チラッと見えたけど(笑)虹も見れてラッキーだった!ドップラー効果の計算をしてみて、いろいろと学べた。ちゃんと「v/c=Δλ/λ」公式も覚えた。Å(オングストローム)=10-10mっていうのも覚えた。一人では計算できなかったけど、質問とかをして解くことができたので良かった。また自分でも調べたいと思う。パソコンとかで、、、。とりあえず楽しかった。
- 太陽の観測をしたが、すぐ沈んでしまった。また、天気がすぐれず、観測しにくかった。途中で虹が見えて美しかった。太陽の自転速度の計算は少しむつかしかった。前回一度やっているのにあまり理解が進まず心苦しかった。次はもっと理解できるように努力したい。
- 太陽の観測を本格的にすることができました。時速のドップラー効果の計算に苦戦しましたが、皆の結果と比較して差がでてきた原因を言いあうのもまた「私達って研究しているんだよなあ」っていう実感がわきました。
生物
篠原 渉助教
チューター:小森 晴香(修士課程1回生)、掛澤 明弘(修士課程1回生)
実施場所:植物園の実験室
目的:野外の身近な植物からDNAを抽出して、塩基配列を決定し、植物の同定を行う。
第2回目は、前回PCRで増やしたDNAを、ゲル電気泳動して精製し、シークエンスするためにラベリング作業を行った。
今回の説明をしているところです。 | |
まずは、前回のPCR産物をゲル電気泳動しています。 | |
これがゲルです。 | |
電気泳動して紫外線をあてると、光ります | |
精製作業をしています。 | |
ラベリング作業中。 |
受講したELCASメンバーの感想文
- 今日は、前の回で抽出したDNAの精製をしました。最初は、ピペットを使って、DNAを電気泳動する作業をしました。最初から細かい作業で、手ごわかったのですが、一応できました。次は、先ほどの電気泳動のゲルからDNAを含んだものを切り取って、黄色の液体をDNAに混ぜる作業をしました。そのあと、温めてゲルを溶かし、特殊な容器にうつしました。次に、遠心して、分離させたのですが、たぶんDNAだったと薄々覚えています。この様にして、最終的にはDNAのみを取り出すのですが、思ったより、大変な作業でした。次も楽しみにしています。
- 今日は発がん性のある、エチジウムブロマイドやUVを使った、危険を含む実験でした。植物の名残がなくなってしまい、電気泳動をしたり、紫外線でみたりすることが、生物というよりも化学でした。前回も思ったけれど、DNAを出す手順が複雑で考えた人はすごいと思いました。
- 精製のために、DNAを寒天のゲルに移すことと、それを切り出すのが難しかったです。発がん物質があるといわれると、余計に緊張しました。シークエンスの仕組みのビデオをみて、すごい画期的な方法で、塩基配列がわかるんだなと、この方法を考えた人、発明した人に感動しました。
- 実験するだけでなく、簡単に写真も撮れる器具を使いました。大した発見ではありませんが、すごいなぁと思いました。今日は、試薬の中に発がん性物質があったり、紫外線を使って作業したり、緊張しましたが、おもしろかったです。
- ・寒天を切るのが難しかった。
・DNAを複製するのに、かなり時間がかかるのに驚いた。
・いろいろな薬品を入れているので、labelingの作業が複雑だった。マイクロピペットの使い方が難しかったけど、最後のほうはうまくできた。 - Labelingって手間がかかってめんどくさいなって思ったけど、マイクロな世界のことを考えると面白そうだなあって思った。
- 前回の実験の続きなので、とても楽しみにしていました。泳動をさせた寒天を切り取る作業が今回一番むつかしかったです。Labelingとシーケンサーの話については初めて話を聞いたので、もっと詳しく知りたいと思いました。まだ今回も実験の途中なので、次回が楽しみです。
化学
熊崎 茂一准教授
チューター:長谷川 慎(博士課程2回生)
実施場所:6号館地下実験室
クロレラとアナベナについてプレパラートを作成し、細胞内の顕微蛍光スペクトルと顕微吸収スペクトルを測定して結果を解析した。
サンプルの調整を行う | 顕微鏡で測定を行う |
実験結果の解析を行う |
受講したELCASメンバーの感想文
- 今日はマイクロピペットを使ってプレパラートを作って実験をしました。 マイクロピペットを使うのがはじめてだったので少し難しかったです。 前回は講義を聞いたのですが、やはり実験をやってみるとよりわかりやすかったです。 次回は何をするのかすごく楽しみです。
- 毎秒7千8百回転の鏡があんな音をたてるとは思わなかった。 とても面白かったがかなり時間がかかり暇だった。
- 自分が想像していたとおりの、まさに実験室みたいなところに入った。 大量の機械がおいてあってものすごかった。 細胞の観察でもものすごく大きな顕微鏡(みたいなもの)で観察した。 こんなことは一生に何度もあるようなことではないのでいい経験になった。
- 光の吸収スペクトルを見ることで目では見えない世界の葉緑体の形とかが分かるんだと思いました。 もう少しいろいろ顕微鏡で調べる時間がほしかったです。
- うまいこといかないみたいだっだけれども、顕微鏡の仕組みとその測定をどのように行っているのかがわかりました。 データの見方について、もっと詳しく理解できればよかったです。 自作の機械で先端的な実験をしていることにとても感動しました。
- 今回アナベナやクロレラを使って蛍光スペクトルや吸収を測定したけれど前回の講義をほとんど聞けていなかったので少し苦労しました。 試料を自分で作るのはもちろん、顕微鏡、まで自分たちでカスタマイズして測定していたので、幅広い分野の知識も必要なんだと感じました。 植物の葉緑体が光を利用する仕組みもとても興味深いと感じたのでもう少し調べてみたいと思いました。
- 本日の実験は植物内の分子を様々な方向性でみるというもので、二つの植物を比較してみたのですが 普通に見ると構造が似ているのに蛍光スペクトルではまったく違う特徴を持っていて面白く思いました。 顕微鏡も凄く興味深いつくりになっていて精密につくってあるのだと思いました。
- マイクロピペットをはじめて使ってプレパラートをつくれてよかった。 使ったことのない顕微鏡だったのでとても扱いが難しかったけれど楽しかった。