体験アーカイブ・2009年10月3日
体験学習コースの受講模様を分野別に掲載しております。
数学
チューター:丸橋広和(修士課程 1回生),竹内光(修士課程 1回生),広瀬稔(修士課程 1回生)
実施場所:理学研究科3号館109号
予めテキストの担当部分決めておいたので、それを一人ずつ順番に発表してもらった。 黒板に数式を書きながら説明してもらい、高校生が馴染んでいない記号や数学的事実があれば補足した。間違っているところや、こうすればもっと見通しがよくなる、ということがあればそれも話した。また、発表を聞いている側の高校生に対しても、理解できているか、分からないところがないかを尋ねた。
受講したELCASメンバーの感想文
- 見たことのない式の変形や、知らない式がでてきて面白かったけど、難しかった。帰納法の考え方が少し分かりにくかった。少し複雑な式になると、思考が追いつかなくて、必死になるので、もっとよゆうを持ってやっていきたい。
- 今回発表したのですが自分が分かっていても相手に伝えることの難しさが良く分かりました。今度、発表するときはもっと相手に伝えられるようにがんばりたいと思います。
- 前回は「素数は無限」という、どちらかというと考えやすい論題でした。しかし今回は、「1以上の任意のnについて、n<p≦2nとなる素数が存在する」という考えにくいものだったので、難しいと思っていました。今回学習して、一番よく分かったことは、一見、難しそうに見える問題でもやってみればできるということです。ただ、眺めているだけでは、何もわからなくても、一歩ずつ考えていけばわかるということがわかりました。
- 難しかった。初めて黒板の前に立って説明したので、緊張した。
物理
ボランティア:常見俊直(研究員)、田城 迅(学部4回生)
実施場所:理学部5号館511号室
ガウス加速器用のレールに、新たにPlastruct SHF-12を用いることで延長し、磁石と鋼球の組をより多く並べて、鋼球の速さがどこまで大きくなるのかを速度測定器で観測した。 また、後半では、タンデム加速器の高電圧発生の原理であるバンデグラーフをペットボトルと輪ゴムを使って製作した。
バンデグラーフ型帯電器を制作 | |
ガウス加速器で加速した鋼球の速度測定をする |
受講したELCASメンバーの感想文
- 手回しバンデグラーフというタンデム加速器の仕組みに似たものをつくりました。なかなか上手くできなくて疲れましたが自分で何かを作るのは楽しかったです。最初にガウス加速器の実験もしましたが、思ったほど加速されなかったので、また機会を作って実験し直したいです。
- 来た時がすでに時間切れな感じだったので多少アウェーな感じだったのですが、バンデグラーフ作るのはなかなか楽しかったです。タンデム加速器がこんな簡単な構造でできるのは不思議だなぁと思いました。どういう仕組みなのかもう少し学びたいと思いました。
- 今回は、「加速」がテーマで加速器のタンデムでガウス加速器についてでした。これらのような様々な加速の原理は、磁場も電場も同じ原理の基にあり、特にガウス加速器については、ネオジウム磁石と鉄球の衝突実験によって、どのようなものか知ることができました。
- ガウス加速器、もっと加速してほしかったです。
- また、ガウス加速器の実験をした。予想外に速度がのびなかった。次も実験してもっと詳しく見てみたい。その後は、バンデグラーフを作った。僕のはうまくいったけどなんでうまくいったのかもよくわからない。ものすごく中途半端な気分。
- 今日は何かかんやで7:10に来まして、唐突にバンデグラーフ起電機を製作することになりました。基本的にペットボトルの強度と、己の技術力に問題が有ったたまに全然ピラピラしなかったので、手先を鍛えようかと思います。学校の都合で全然来れていなく、すでに3回目にして流れについて行けてなかったので、頑張りたいと思います。
天文
野上大作助教
チューター:前原裕之(研究員)、田中淳平(修士課程 1回生)
実施場所:花山天文台
前回(9月19日)に撮影した天体のスペクトル画像を花山天文台の計算機を用いて一次処理を行い、処理によって画像のノイズ等が除去できることを確認した。
各自で画像処理中 | 計算機を使った実習の様子 |
一次処理したスペクトル画像を表示 |
受講したELCASメンバーの感想文
- パソコンを使っての演算はとても難しいものだった。 望遠鏡はパソコンで解析しないといけないということを知り、パソコンを勉強しないといけないと思った。 天体観測は望遠鏡で見て終わりだと思っていたので、もっといろいろ知りたいとおもった。
- 今日は画像の解析をしました。パソコンはあまり得意ではなく、大変でしたが、頑張りました。いっぱい記号を打ったのでとても疲れました。 エラーが出なかったときは、しょっしゃ!って思いました。最後に画像が完成した時は本当にうれしかったです。 天文って難しいな、というのが今日の一番の感想です。
- 時間が長かったので、最後のほうは集中力がとぎれとぎれになってしまいました。
- とても難しかったけど、楽しかったです。 スペクトルの解析は、パソコンの入力などよくわからないことだらけで、全然理解できなかったので、もっと勉強して理解できるようになりたい。
- 講義:銀河の外観が分かって楽しかったです。渦巻き、棒渦巻き、楕円など、いろいろな形の銀河があって面白かったです。 もっと宇宙のことが知りたくなりました。具体的な例えがとてもわかりやすかったです(教室の中にピザがたくさん浮かんでいると考えると、とても楽しかったです)。 写真がとてもきれいだった。
体験:はじめてやることばかりで、ひじょうにくろうしました。もっとぱそこんのことがわかるようになりたいです。 次はさらに難しくなりそうで、少し心配ですが、若干心待ちでもあります。 - パソコンの入力が難しかったけど、画像が完成できて良かったです。
- パソコンを使ってみて、ずごくややこしかった。画像を出して、引き算や割り算をして少しずつノイズが消えていくのが分かって楽しかった。でも、パソコンは難しかった。次からはもっと頑張る。
生物
長谷あきら教授
チューター:山本和彦(修士課程2回生)、吉川由季子(修士課程1回生)
実施場所:理学部2号館117,118,127号室
金魚草に赤または青色の光を照射し、光の色の違いによる葉緑体定位運動への影響を共焦点顕微鏡で観察した。シロイヌナズナの葉の透過率を測定し、葉緑体逃避運動を数値化した。
葉緑体定位運動の説明 | 青い光と赤い光を当てて葉緑体定位運動の違いを観察した。 |
共焦点顕微鏡の観察結果について説明しているところ |
受講したELCASメンバーの感想文
- 葉緑体に注目した実験は高校ではできないので、できてよかった。 意外にしくみがわかっていなくて、むしろホッとした。 始めに講演があって実験がわかりやすかった。
- 今日は、最初の2時間に天文の銀河のことについていろいろと勉強になりました。宇宙の果てしない広さの中に多くの銀河があり、それは多くの恒星から成り立っていることの神秘さを改めて実感させられて、宇宙には本当にまだまだ未開拓なところが沢山あるんだと思いました。これを機会に一度調べてみたいです。生物では光の波長ごとによる葉緑体の動きについて実験しました。ここでも葉緑体の知らなかった動きについて知れて本当によかったです。
- 光の強さによって葉緑体が移動する葉緑体定位運動を実際に実験を通して知ることができてよかったです。 また青い波長の光の時は葉緑体が逃げて赤い波長の光の時は逃げなかったという結果でどちらの波長でも逃げると思っていたので驚きました。 今日は貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
- 今日は、光と植物についてやりました。植物は赤い光を吸収してるから、私たちには補色である緑に見えるのかなぁと思いました。でも青い光を避ける理由がいまいち理解できませんでした。あと、当たる光は強ければ強いほど葉緑体の動きが活発になって良いのかなぁと思っていましたが、あまり強すぎると壊れてしまうことが分かり、気を付けようと思いました。
- 波長について、まだ物理で勉強していないので、理解するのに苦しみました。でも、450〜700nmの光の色の変化がとてもきれいで見ていて楽しかったです。近い数になると、色が似てくるので、どこがちがうのかなどを考えたりするのは、初めての経験でした。また、葉緑体が強い光を受けると横に逃げるという現象にとても興味を持ちました。波長によってその葉緑体定位運動が変わってくるというのも、もといろいろなのでやってみたいとも思いました。植物について、今まで以上に興味をもつことができました。
- 植物は緑色ですが、植物自身は緑色の光を感じないと聞いて、不思議な感じがしました。nmはすごくすごく小さいですが、20〜30nmの少しの差で、緑から黄緑、オレンジから黄色と目でよくわかる大きな差が生じ、驚きました。いろんな光の部屋があり、おもしろかったです。今日はありがとうございました。
化学
馬場正昭准教授
チューター:小若泰之(博士課程1回生)
ボランティア: 菅沼義勇(修士課程2回生)、芦澤則孝(修士課程1回生)
実施場所:理学部6号館369号室
水、二酸化炭素及び塩化水素の赤外スペクトルの測定及び理論計算による解析