Kwasan and Hida Observatories, Graduate School of Schience, Kyoto University English Home page

花山天文台別館

18㎝屈折望遠鏡で撮影された最新の太陽画像は こちら
18cm屈折赤道儀の紹介

この望遠鏡は、天文台が所有する望遠鏡の中で最も古い望遠鏡の一つです。1910年のハレー彗星接近の折りに、ザートリウス社(ドイツ、ゲッチンゲン)より京都大学が購入し、その後、1986年同彗星の回帰時にも観測に使われました。

現在、この大昔の望遠鏡には太陽を観測するためにリオフィルター、およびCCDカメラが取り付けられており、太陽望遠鏡として目覚しい研究成果を挙げています。現役で稼動している望遠鏡としては、京大が所有する中で、最長の寿命を誇る望遠鏡といえます。

また、口径11.5センチの屈折望遠鏡も同架されており、こちらは、白色光での黒点スケッチ用として活躍しています。


望遠鏡高解像度写真1
望遠鏡高解像度写真2
18cm望遠鏡近年のあゆみ
1996年  駆動系改良。Kodak Megaplus 1.6i CCD(1532x1024)を新設
1997年 5月より太陽Hα観測開始(部分像)
1999年 太陽Hα観測システム完成。定常観測開始(部分像)。
2001年 Kodak Megaplus 4.2i CCD(2024x2040)へ更新。全体像撮像システム完成。
2002年 ドーム自動回転装置設置
2005年 遠隔操作システム設置

望遠鏡の性能

18cm屈折望遠鏡 11.5cm屈折望遠鏡
口径
178mm
115mm
焦点距離
3000mm
1875mm
F比
17
15
分解能
0.65″(ドーズ限界)
1.01″
集光力
647
329
極限等級
13
12
フィルター
Halle社製Hαリオフィルター

用途
太陽Hαデジタル観測
黒点スケッチ
全体像撮像系


  合成焦点距離
3400mm
  有効口径
160mm
  分解能
0.72″(ドーズ限界)
  合成F比
21
  CCD画素数
2024×2040 pix
  CCD分解能
1.07″

データの紹介 
18cm屈折望遠鏡(データアーカイブのページ
Latest Image
  18cm屈折望遠鏡で観測された全体像の画像です。(随時更新)
 撮像波長は、Hα center、Hα Prominenceです。

Event Movie
   フレア、活動型プロミネンスのムービーです。

All day Movie
    全体像一日分のムービーです。


11.5cm屈折望遠鏡
黒点スケッチ(2004年8月-現在)
    黒点スケッチの画像、観測レポートのアーカイブです。

観測例
画像
2004年1月19日の太陽像

2005年9月16日のフレア

ムービー
2007 年6月4日 M8.9フレア (Movie)

2006年11月9日
水星太陽面通過(太陽全体像)

2006年11月9日
水 星太陽面通過(水星付近)


2004年11月2日の活動プロミネンス
Movie)

2006年8月4日の活動プロミネンス
Movie)


最近の成果
The Power-Law Distribution of Flare Kernels and Fractal Current Sheets in a Solar Flare
Nishizuka, A, Asai, A ,Takasaki, H, Kurokawa, H, and Shibata, K,
2009, ApJ, 694

Hα線と紫外線で観測されるフレアリボンとフレアカーネルについて
西塚直人(京大理)
 2006年 日本天文学会 春季年会

Flare Ribbon Expansion And Energy Release Rate

Asai, A., Yokoyama, T., Shimojo, M., Masuda, S., Kurokawa, H., and Shibata, K., 2004, ApJ, 611, 557

Evolution of Conjugate Footpoints inside Flare Ribbons during a Great Two-Ribbon Flare on 2001 April 
Asai, A., Ishii, T.T., Kurokawa, H., Yokoyama, T., and Shimojo, M.,
2003, ApJ, 586, 624

Difference between Spatial Distribution of the H-alpha Kernels and Hard X-ray Sources in a Solar Flare
Asai, A., Masuda, S., Yokoyama, T., Shimojo, M., Isobe, H.,Kurokawa, H., and Shibata, K
2002, ApJ, 578, L91


Observational Studies on Energy Release Mechanism in Solar Flares
(太陽フレアにおけるエネルギー解放機構の観測的研究)
浅井 歩(学位論文(平成16年7月授与))

「2001年4月のフレアにおける、非熱的粒子の時間変化の解析(1): Hαカーネルのライトカーブ」
浅井 歩、黒河 宏企、石井 貴子、北井 礼三郎、柴田 一成、鴨部 麻衣(京大理)
 増田 智(名大STE研)、横山 央明、下条 圭美(国立天文台野辺山)、 矢治 健太郎(かわべ天文公園)
2001年 日本天文学会 秋季年会 M14a

「2001年4月のフレアにおける、非熱的粒子の時間変化の解析(2): Two-Ribbon Flareの内部構造」
浅井 歩、黒河 宏企、石井 貴子、北井 礼三郎、柴田 一成、鴨部 麻衣(京大・理)
増田 智(名大STE研)、横山 央明、下条 圭美(国立天文台野辺山)、 矢治 健太郎(かわべ天文公園)
2001年 日本天文学会 秋季年会 M15b

Active Region Evolutions and Flare Activities:>From the Photosphere to the Corona
Ishii, T. T. , Takeuchi, T.T., & Kurokawa, H.
IAU Symposium 203,
Recent Insights into the Physics of the Sun and Heliosphere:
Highlights from SOHO and Other Space Missions

Sunspot Evolution and Its Relation with Flare Activity Level
石井 貴子、黒河 宏企(京都大・理・附属天文台)
日本天文学会2000年秋季年会 M12b