飛騨天文台は岐阜県の東北端にあたり、北アルプスの背稜を境に東部は長野県、北部は富山県に隣接する中部山岳地帯に設立されています。厳しい自然環境下にあるものの、周囲の明りがまったくなく、また空気の透明度が高く、青く済んだ静穏な大空の下にあって、天体観測条件の非常に優れた環境にあります。
1968年に設立されて以来、人口増加に伴う観測環境の悪化が進んだ花山天文台ならびに生駒山太陽観測所に替わる、新たな附属天文台の主力観測施設として、今日まで様々な観測成果を挙げて来ました。現在、台内には、主として4つの観測施設があり、加えて観測者が宿泊することが出来る、宿泊施設が整備されています。
近年では、2003年に高い空間分解能と太陽面三次元磁場を測定することが出来る、Solar Magnetic Activity Research Telescope (SMART)が建設され、更に2010年3月には長時間連続太陽観測の実現のため、フレアモニター望遠鏡(FMT)を南米ペルーに移設し、国際的に観測活動が拡大されつつあります。
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