フレア監視望遠鏡は、太陽活動の周期的変動と突発的な爆発現象を主な観測目的 として1992年に完成した6連式の望遠鏡で、1991年から始まった国際共同観測 (STEP)の一翼を担ってきています。2010年3月には、24時間連続太陽観測を目指す CHAINプロジェクトの 一環として、設置場所をペルー国立イカ大学に移動しました。 搭載されている6つの望遠鏡の内、1本は太陽追尾用光電ガイドが装備されており、 残りの5本の望遠鏡は、各々異なる波長で観測することが出来ます。

太陽全面を異なる波長・観測方式で常時監視することにより、太陽活動による 地球や惑星間空間環境への影響を詳しく調べ、その影響から発送電・無線、そ して人工衛星や宇宙空間での実験などの営みを守る為の研究を支えています。

得られたデータは、1992年から2006年5月分については、ビデオカメラを用いて約2 秒に1セットの割合でタイムラプスビデオに記録され、また、1996年9月 から2006年5月分については、併行して1分に1セットの割合でA/D変換してデジタルデータとしても保存されています。 さらに、2006年5月以降については、デジタルCCDカメラシステムを導入してピクセル分解能、デジタル階調の向上、露出時間の短縮を図り、20秒に1セットの割合で直接デジタルデータを取得しています。