Kwasan and Hida Observatories, Graduate School of Schience, Kyoto University English Home page

花山天文台45cm屈折望遠鏡で観測した木星面上の小天体の衝突痕


夜遅く南の空に明るく輝く星は木星ですが、7月19日、木星の南緯57度の南極 近くに暗斑が出現していることを、オーストラリアのアンソニー・ウェズリー氏 が発見しました。

この暗斑の位置には前日まで顕著な模様がみられず、色や形状などが1994年 に木星に衝突したシューメーカー・レビー第9彗星による衝突痕とよく似てい ることや、ハワイにある赤外線望遠鏡のIRTFによる赤外線観測などではこの 暗斑は明るく光っており、木星の対流圏上層部で温度が高くなっていること から、小天体が木星に衝突した痕跡と考えられています。

8月8日未明に花山天文台の45cm屈折望遠鏡で撮影した画像からは、この模様が 木星の大気の流れによって、東西方向に引き伸ばされていることがわかります。

花山天文台 45cm屈折望遠鏡で撮影
2009年8月8日午前1時36分
赤丸の中の黒い筋模様が衝突痕
(木星の左に見える小さな星はガリレオ衛星の1つの「エウロパ」)
撮影者:前原
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