10月下旬、飛騨天文台の上空で光がおりなす幻想的な自然現象が観察されました。
下の写真を御覧下さい。
一番明るく輝いているのが太陽です。その周りに内暈(うちがさ)が、その外側に外暈(そとがさ)と呼ばれる虹の輪が見えます。さらにその上には、この暈(かさ)とは反対の弧を描いた虹が見られます。この虹は、逆さ虹(または、環天頂アーク)と呼ばれるものです。
そして、太陽の左右にも明るく輝いている箇所があります。まるで太陽が3つに増えたように見えることから、この現象は幻日(げんじつ)といわれています。
このような現象はどうして起きるのでしょうか?
私達が普段、雨上がりに見ることのできる虹は大気中の雨粒によって作り出されます。しかし、これらの現象は上空大気に氷の粒があるときに作り出される、という違いがあります。
上空を舞う氷の結晶達が魅せる光の芸術作品。
この日非常にめずらしいものを見ることが出来ました。この日以降、本格的に気温が下がり始めたように思えます。飛騨ではこれから長い冬が始まります・・・。
(小森)