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(15) 2000年8月26日の浮上磁場領域の高分解観測
太陽内部で作られた磁場は磁束管となって対流層を浮上し、 やがて太陽表面からコロナへと至ります。 こうした磁場がコロナ磁場と再結合することでフレアと呼ばれる 大爆発が起こるように、浮上磁束管は太陽活動をひきおこす原因の 一つと考えられています。 浮上磁束管は彩層での特徴的な模様として観測されます。 (図1)は飛騨天文台のドームレス太陽望遠鏡により 観測された浮上磁場領域の彩層画像です。小さな黒点をつなぐ黒い筋を何本も 見ることができますが、この筋それぞれが、浮上磁束管だと考えられています。
一方、彩層よりも約1000 km下層にある光球では、浮上磁束管は あまり観測されません。光球ではまだ磁束管の浮上速度が遅く、 空間的にも小さいために、観測は困難とされています。 (図2)は(図1)と同時に観測された光球画像です。 観測条件の良い、精度の高い観測により、光球での浮上磁束管が 捉えられました。 彩層と同様の筋状の構造が現われてくるところを見ることができます。
(高津 裕通 記)
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