せいめい望遠鏡でスーパーフレアの検出に成功
―生命居住可能な惑星への影響の理解に向けて―
京都大学、国立天文台、中央大学、東京工業大学、兵庫県立大学、コロラド大学、NASAからなる研究グループは、2019年春に観測開始した京都大学3.8m「せいめい」望遠鏡を中心として、4大学1研究機関の望遠鏡・人工衛星を連携させ、活動的な星しし座AD星(太陽より温度が低い星)のモニタ観測を行い、恒星表面の爆発現象「フレア」の検出に挑戦しました。その結果、せいめい望遠鏡共同利用観測の開始初日に、最大級の太陽フレアの20倍程度の大規模な爆発現象「スーパーフレア」の検出に成功しました。解析の結果、スーパーフレアは、エネルギー量は大きいものの、放射の振る舞いや時間変化は太陽フレアと共通の性質を示すことを発見し、スーパーフレアに伴う放射・高エネルギー電子などの実例を得ることができました。
本研究グループは今後も観測例を増やし、地球や生命居住可能な惑星への影響を幅広く議論するような、宇宙物理学や惑星科学の垣根を超えた新分野の開拓に取り組んでいきたいと考えています。
本研究は、2020年7月10日に日本国の国際学術誌「Publications of the Astronomical Society of Japan」にオンライン掲載されました。
詳しい研究内容について