この望遠鏡は昭和2年(1927年)、理学部宇宙物理学教室で購入したもので、昭和4年(1929年)に
花山天文台が創設されたときに移設されました。
当初、口径30cmのレンズがついていましたが、昭和43年(1968年)に性能向上のた
め、カール・ツァイス製の45cmレンズに換装されました。これにより、
焦点距離が伸びることで鏡筒が長くなり、架台とのバランスが崩れるのを防
ぐための工夫が施されています。
それは対物レンズから入った光を末尾の反射鏡で受けて折り返し、鏡筒の真
ん中付近に接眼レンズを設けるというものです。
このため、一般的な屈折式の望遠鏡とは少し違った外観となっています。
また、日周追尾装置は購入当初からの重力時計を用いており、そのシンプル
で精度の高い機構から現在でも活躍しています。
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