96/97 report 020

1996/97 Mars Observation Reports -- #021--


『火星通信』同人・南 政 次 (Mn)
♂・・・・・・・・追加報告:約束通り、森田行雄(Mo)氏から前回報告に引き續く残りの報告が大晦日に配達された。從って正月に福井で行われたCMO惑星觀測者懇談会の參加者は全員封筒入りの儘でMo氏の後半の觀測を拝見している筈である(前半のは既にファイルされて、資料として提出された)。
 MORITA, Yukio 森田 行雄 (Mo)  廿日市 Hatsuka-ichi, Hiroshima, Japan
     70 CCD Images  (9, 11, 12, 13, 16, 17, 19, 24, 25, 26, 28, 29 April;
                     1, 4, 5, 10, 15, 17, 22, 24, 25, 31 May;
                     7, 12, 13, 14, 17, 29, June; 3, 6, 19, 20, 21 July 1997)  
             f/50× 25cm speculum  Mutoh CU-04
12Apr(103゜Ls)ω=290゜Wにはヘッラスが南中しており、R光でも相當明るい。B光はR光の遮蔽が効いていないことは普遍的な問題であるので、以後断らないが、ヘッラスがR光よりは強く出ていることは確かである。R光の畫像處理は前回同様Photoshopでのアンシャープマスク法であるが、これだけの原畫であれば比嘉保信氏のような畫像處理をすれば相當にディテールが出るものと思われる。
13Aprの像も同じ内容で、十゜Wずつ三枚。
16Apr(105゜Ls)ω=274゜W、283゜Wは秀逸。ヘッラスとアウソニアが分離している。確かに、先にMo氏から申告のあったように、夕端ゼピュリア邊りに明斑があるようであるが、畫像を更に處理する必要がある。ノドゥス・アルキュオニウスが明確。R像の中には素晴らしいのが内蔵されている筈である。
19Apr(106゜Ls)ω=210゜W、229゜Wにはエリュシウムとケブレニアがハート型で明るい。北極冠も複雜。然し前々回報告の比嘉現象はB光が働かないために不明。
24、25Aprにもエリュシウムとケブレニア。プロポンティスTはいつも明確。B光は處理の爲に汚くなる。 29Aprナドは北極冠も出ない。

4May(113゜Ls)ω=096゜W、107゜W:マレ・アキダリウムが出て來る。Rでテムペが稍明るい。然し、肝腎の朝方はサッパリ分からない。
5May(114゜Ls)ω=073゜W:暗色模様は好く出ている。特にマレオティス・ラクス。北極冠も明確。この日はω=097゜W迄だが、矢張り朝方が分からない。
17May(119゜Ls)ω=321゜Wになって再びヘッラス。明るい。
22May(122゜Ls)ω=293゜W、302゜Wには南中、Gで出ているが矢張りRが漏れる。
24May(123゜Ls)ω=247゜Wは重要な場面だが、キリッとしない。
25May(123゜Ls)ω=236゜Wもシーイングの割にゴーストが多い。エリュシウムは明るいようだ。 25Mayω=266゜Wは敢闘賞。 31May(126゜Ls):ケブレニアが明るい(シーイング好い)。

7June(129゜Ls)ω=115゜WでテムペがRで明るい(福井でもクリーム色に明るいことを觀測)。
12June(132゜Ls)ω=098゜Wでも然り。
29June(140゜Ls)ω=263゜Wは良像。

七月にはいると大きな模様しか冩らないが、最後の21July(151゜Ls)ω=046゜Wは良像と思う。クリュセやデウカリオニスが氣になる。


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