ISHADOH, Hiroshi 伊舎堂 弘 (Id) 那覇 Naha, Okinawa, Japan 3 Drawings (17, 20 Oct; 3 Nov) 530× 31cm speculum MURAKAMI, Masami 村上 昌己 (Mk) 藤澤 Fujisawa, Kanagawa, Japan 6 Drawings (18, 29 Oct; 3, 8, 9 Nov) 315× 10cm Nikon ED refractor NAKAJIMA, Takashi 中 島 孝 (Nj) 福井 Fukui, Japan 1 Drawing (24 Oct) 270× 20cm ED refractor* *福井市自然史博物館天文臺 (Fukui City Observatory)
♂・・・・・・・・追加報告として、次のように拝受した:
Nicolas BIVER ニコラ・ビヴェール (NBv) フランス Versailles, France
8 Colour Drawings (8 Nov 1996; 30 Jan, 7 Feb, 17, 18# Mar; 20, 30 Apr; 3 June)
510× 26cm speculum / 520× 60cm Cass (at Meudon)#
David J LEHMAN デイヴィッド・レーマン (DLm) カリフォルニア CA, USA
9 Drawings (22, 23 Feb; 5, 13, 14 Mar; 22 Apr; 1, 5, 10 May)
280, 290× 25cm speculum
Randy TATUM ランディ・テータム (RTt) ヴァージニア VA, USA
1 Drawing (18 March) ?× 25cm speculum
17OctにId氏がω=255゜Wで觀測している。マレ・キムメリウムは濃いが、シュルティス・マイヨルは霞んで見えない。南端は稍明るい程度だが、未だφは07゚Nで、微妙なところである。ヘッラスが混じるから南極冠は獨立しない。北極域は仄かに明るい。
18Octω=218゚WでMk氏の觀測:φは05゚Nで、南端が小さく明るい。201゚Lsで、最早ヘッラスの影響はないから南極冠であろう。南半球の暗帯も朧気ながら見える。
20Oct:Id氏がω=228゚Wで觀測、南端に仄かに明るさを感じる。東端北半球が白く明るい。
24Octω=172゚WでNj氏が觀測、南端はシーイングの所爲ではっきりしないが明るい様子。
29Oct:Mk氏がω=106゚Wで觀測、南端は明るいか?と言う程度。北半球の午後側から北極域に掛けて大きく白味の明るさ。
3Nov:この日に赤道が中央点に來たので、南極域は十分瞥見可能の範囲に入っている。先ず、7:50GMT(午後4時50分)にMk氏がω=054゚Wで觀測:南端は明るいが小さく感じる。マレ・エリュトゥラエウムの邊りとマレ・アキダリウムの邊りに暗部。北極域は前回に同じい。Mk氏この日の二回目は8:30GMTω=064゚W:矢張り南端が明るい模様。アウロラエ・シヌス邊りとマレ・アキダリウムは依然確認。北極域の白味の明るさは同じ。Id氏のこの日の觀測は10:00GMTω=086゚W:シーイング悪く、南極に明るさを認めない。
8Nov:Mk氏が7:40GMTω=003゚Wで觀測、213゚Ls、φ=02゚S、南端は明るい。スケッチ描写の具合から、南極冠と思われる。シヌス・メリディアニの邊りに蔭影。14℃。
9Nov:Mk氏の最終觀測でω=356゚W、φ=02゚Sで南極域は明るい。クリュセが朝靄か。
Mk氏は薄暮前の觀測で、全体のコントラストが低いわけだから、南極冠が輝くところまでは觀測出來なかった様である。サイズも稍小さく感じるようだが、南極冠の確認であることは間違いない。南極冠の検出は十月上旬から可能性があった譯であるが、當時未だ南半球が充分こちらを向いていなかったのと、ヘッラスの領域と重なった爲に分離できなかったが、来期は南極冠の出現が重要な課題となる。
尚、LtEにあるように、ニコラ・ビヴェール(NBv)氏が十一月の中旬、ハワイで南極冠を確認しているようである(26cm反射使用、ホノルルは北回帰線の南だから、緯度では臺灣南端の稍南か)。
NBv氏は初登場ではなく、#140p1331に15Feb1993のスケッチが載っている。今回のスケッチも同じタッチであるが、カラースケッチで、Nj氏は一見して特に沙漠の色合いが好いと言っている。各觀測は約三十分で終わっているが、後で仕上げるのであろう。
先ず8Nov1996はδ=05.7"。プロポンティスT邊りが具合良く明確だが、南中して仕舞っているのに、ω=175゚Wとなっている(計算し直したが、時刻通りである)。
30Janはω=096゚W、ソリス・ラクスもマレ・アキダリウムも夕端に近い。南端は黄色く、タルシスは稍白く靄っているようである。072゚Ls。
9Febはω=006゚W、オクシア・パルスが明確。デウテロニルスは斑点構成。
17Marはω=294゚W、シュルティス・マイヨル中心で、シヌス・メリディアニが西端にある。ヘッラスはCM近くで白っぽく、夕端にはエリュシウムが白い。オリュムピアは明白ではない。
18Mar(衝、最接近直前)はムードン60cmでの觀測で、ω=018゚W、オクシア・パルスは分裂し、マレ・アキ
ダリウムも縦に三條に分れている。西端が最も濃い。ヒュペルボレウス・ラクスは出ている。092゚Ls、δ=14.2"。
20Aprはω=352゚W、クリュセが朝端で薄い黄色。ヘッラスは午後端に僅かに見え、白。リビュアは黄色。ヒュペルボレウス・ラクスは見えている。
30Aprはω=258゚W、エリュシウムが稍黄色い。オリュムピアが北極冠の外に見えているか。ヘッラスは朝端で白い。シュルティス・マイヨルは淡くは描かれていない。
3Juneはω=292゚W、最早δ=08.9":ヘッラスは非常に白く、オリュムピアもはっきりしている。寧ろウトピア邊りの描写が崩れている。
DLm氏の報告は今季二度目である(前回は#180p2021)。
22Febはω=270゚W邊り、081゚Ls、δ=12.7"、ヘッラスは青色(#38A)で明るい。シュルティス・マイヨルも見える。#23Aで濃度測定、朝方のヘッラス1.5、アウソニア1(北極冠0)。
23Febはω=325゚W邊り、シヌス・サバエウスが中央で、濃度5、シュルティス・マイヨルは夕端で3になっている。アエリアが明るく(2.8)、リビュアが夕端で2。
5Marはω=164゚W〜171゚Wとなっているが、まるでマレ・アキダリウムが夕端に來ているような具合。
13Marはω=100゚W邊りで、ニロケラスの尻尾が見える、濃度5(#23A)。明部ではアルギュレ2、クサンテ1,どちらも青(#38A)で見える。クサンテからタルシスへと次第に雲は弱くなる。アルバも明るい模様(3)。
14Marもω=100゚W邊りで、夕端に濃い暗色模様の連なり。アルバが稍明るいか(2.5)、δ=14.1"。
22Aprはω=015゚W邊り、マレ・アキダリウムが午後側で濃く(7)、北極冠の周りで6.5。クリュセは東端で明るい(2.5)。
1Mayはω=005゚W邊り、南端が明るい(2)。シヌス・メリディアニ7.5。
5Mayはω=320゚W邊り、ヘッラスは#23Aでも#80Aでも0の明るさ(114゚Ls)。シュルティス・マイヨルを挟んで明斑がある。
10Mayはω=295゚W邊り、ヘッラス0.5、シュルティス・マイヨルは7.5、ウトピア5、δ=10.7"。
RTt氏のスケッチは衝時18Mar(092゚Ls)に行われたもので、ω=021゚W、φ=23゚N、δ=14.2"。素描は粗いが、マレ・アキダリウムが恰好好く、西への張り出しがリアルである。テムペにまあるい明斑。シヌス・メリディアニは夕端で暗斑。北極冠の周りにヒュペルボレウス・ラクスが出ているようである。