CMO #408 (25 March
2013)用 和文お便りLtE Now
最新のemailが上に來ています。
●・・・・・・・・#407巻頭論攷拝読
発信: 27 February 2013 at 01:11
南 政次先生、近内令一です。日本語にて失礼いたします。 Being As a Classical
Observer of Mars拝読いたしました。南先生にしか書けないことが満載で、歴史に残る見事な論攷だと思います。シーハン先生のエッセイ2部と合わせてできるだけ多くの人に読んでもらいたいですね。 早速眼視派集団である双眼望遠鏡仲間のサイトに紹介してみます。
古典物理学と量子力学との有機的関連、現実世界の各階梯の現象との関わりについての、ご専門の立場からの解説と、安易なアナロジーへの警告は説得力があります。Sommerfeldの回折効果についての数学的講義録が、大学院の選択科目の放射線医学で原書の早朝輪読会であって苦労したことを思い出しました。
火星の古典的観測プログラム;眼視観測、CCD観測を含めた地球からの火星全球的連続遠隔探査フィールドワークの重要性は少しも失われていない;古典的観測者が自分が依って立つところの喪失感、アイデンティティの希薄化を感じる必要は全くない…という展開も非常に論理的で、現役の惑星科学者、惑星気象学者からも賛同の声が上がることでしょう。
本巻頭論攷が今朝アップされたのを知って早速プリントアウトして、いつものように家内と昼食外食しながら楽しく読みました。そして“It does not belong to astronomy
to try to dig the Martian surface. It is not our purpose for us to become
constructors.”の件に来たときには思わず食べかけのアジフライを噴きだし、家内に笑われました。こんな惑星地質学者が目を剝いて宙返りするような言葉は南先生にしか言えませんですね!またスキアパレッリやアントニアディも含めて、CMO以前に真の古典的観測者がいたか?真の古典的観測グループがあったか?ねーだろ!?という強烈な南先生の自負には何人も反駁できようがありません!
私自身の火星、火星観測についての興味の由来、素性は皆様ご存じの通り不純で、今回の問題についての視点も、南先生の視点ともまた少々異なるのですが、不肖の私淑弟子ということでご勘弁ください。
またよろしくお願い申し上げます。
近内 令一 (石川町、福島)
●・・・・・RE: カンパお礼
発信: 11 February 2013 at 15:42
南 政次様
佐藤 健です。 メール有難うございます。
火星の光斑について、前田、佐伯両氏の観測について海外に紹介されたのは、佐伯先生の報告を山本一清先生が英訳されたものがSKY AND TELESCOPEに掲載されたのが、私が見た最初だったように記憶します。
同じものがオットー・ストルーベ編の「20世紀の天文学」だったかそのような題の本にも再録されていたかと思います。我が家にあるはずですが、本棚が倒れたりして、書斎(というより倉庫がぐちゃぐちゃになっており、簡単には見つけられません。
パーキンソン氏病で難渋しておいでとのこと、お見舞い申し上げます。くれぐれもお大事になさって下さい。
私の方は、一昨年から昨年にかけて前立腺癌、肝細胞癌、右眼の病(入院時診断は「黄斑上膜」、退院時の診断は「黄斑円孔」)と相前後して発見され、昨年前半はいろいろ追加の検査やら予備的な治療やらで過ごし、後半はそれらの本格的治療で過ごしておりました。
8月27日から10月22日まで土日を除く毎日通院して前立腺癌の放射線治療、ついで11月19日から26日まで入院して肝細胞癌2個にラジオ波焼灼、さらに12月12日から27日まで入院して目の手術を受けました。同じ広島市立広島市民病院ですので、各科の医師が相談して治療の順番を決めてくれました。「肝細胞癌は1、2か月放っておいてもまだ手遅れになることはないだろう。目は失明までいくことはないだろう。前立腺癌は転移はみられないものの浸潤があるので、早くたたいておく方がよいだろう」というようなことで、治療の順番を決めたようです。
癌2種は落ち着いており、「経過観察」ということになっています(「経過観察」は1992年の直腸癌と胆嚢癌の手術以来ずっとです)。目は網膜の破れはくっついたそうですが、網膜の層間にたまっている水がひかないそうで、相変わらず視野の中央0.5°くらいは失明状態です。それに両眼とも網膜に糖尿が原因と思われる出血があるそうで、来月1日から25日まで週2回(片目週1回)のペースでレーザー治療を受ける予定です。
いろいろ面倒ですが、私も来月は「後期高齢者」ですし、健康に特に気をつけてきたわけでもないので、いろいろ故障が出るのは、まあやむをえませんね。
くれぐれもお大事になさって下さい。
佐藤
健 (廿日市市、広島)
●・・・・・Re: Re: 計算お願い
発信: 7 February 2013 at 16:47
南 政次先生、近内令一です。西田昭徳氏へのEメールのCcing有難うございました。
佐伯氏の1951年の閃光記録時の中央経度、スケッチの通りですね。1999年の接近期に類似とすれば遠日点過ぎの4月後半衝の小中接近の数か月前の視直径5秒台ということで、当該地域は西の明縁寄りで好く見えていたことになりますですね。シーイングが好ければ5秒台の視直径でも模様は結構見えるということをかの仏蘭西の御大はご存じなかったのでしょうね。CMOのギャラリーのスケッチやCCD画像を閲覧すればすぐに判りますですね(そういえば昨シーズンの私の最終観測は5秒台でした)。
前田静雄氏の1937年6月4日のシトニウス・ラクスの閃光観測については、1984年に似ているとすれば5月衝の中接近の衝の少々後の時期ということで、例の1/4スケッチの向きが正しいとすれば、東縁のlimbに沈みかける当該地域ということで佐伯氏の本文の記述と整合しますですね。観測しやすい夜半あたりの時間帯にはきっと大シュルティスが正面近くにででんと鎮座していた中央経度だったのでしょうね。
日本での火星面閃光観測の概要の佐伯氏による英文での紹介が何時何処に掲載されたのかは存じ上げませんが(シーハン先生たちの持ち上げ様からThe Strolling Astronomerか?あるいはS&T誌か?)、多分高校性の頃に読んだ(英文だったか日本語だったか?)火星旅行の科学解説書にそれが引用されていて、原因に関しての佐伯氏の結論が『…主観を極力排した科学的推論の傑作である…。』と賞賛されていたことは印象に残っています。
La Danza de La Moza Donosaのご紹介有難うございました。横のリンクにTres danzas argentinasの通し演奏も幾つか紹介されていましたので聞きましたが、凄い曲ですね;すれすれの不協和音構成と波乗りのようにアクロバットな転調の嵐。私に
は第三曲目が一番イムパクトがありますですね(通しで聞くと)。哀愁を帯びた第二曲の旋律を微かに残しながらの怒涛のリズムは脳の神経連絡系の束を指を間に絡めて鷲づかみ、という感じで響いてきますですね。クラシック寄りのキーボード奏者が仕切っていたハードロックバンド:ディープパープルやピンクフロイドやEL&P:あるいは、ニルヴァナのような不協和音系ヘビメタバンドはきっと影響を受けていそうなので後で調べてみます。
巻頭英文エッセイの件ですが、3月初旬に身内の手術が予定されていますので、3月号は無理かと思います。その後の経過と、業界長の話の成り行きにもよりますが、何か構想は組み立てて置きたいと考えております。
また宜しくお願いいたします。
近内 令一 (石川町、福島)
●・・・・・Re: 計算お願い
発信: 6 February 2013 at 21:29
南 先生
1951年12月9日 6h00m JST
12月8日 21h00m GMT
上記ですと、次の通りでした。
ω=36.74゚ δ=5.298964”
ステラナビゲータでも桁数が少ないですが四捨五入すれば同様な数値となりました。
NASAの時間はTT(DT)です。
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(2013/02/06 3:40), Masatsugu MINAMI wrote:
拝復、昨日のNASAの暦についてのご連絡有り難う。早速ですが、いま問題になっている佐伯恆夫氏のTithonius Lの怪光について調べて欲しいのですが。
観測日時は1951年12月9日 6h00mなのですが、これは日本時間だと思います。この時のωとδを調べて欲しいのです。
先のCMOに出ていますが、佐伯氏の云っている日時にTithoniusは見えないというクレームが1960年代に付いたらしいのです。シーハン氏の引用。クレーム先はド・ボークルールという著名な人です。佐伯氏に連絡したそうなのですが、返事がなかったとか。私は知らなかったのですが、生存中に確かめるべきでした。ただδが5"程なので、これは不利ですね。
以上宜しく。艸々頓首Mn
西田 昭徳さま
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西田 昭徳 (あわら市、福井)
●・・・・・Re: お年賀ありがとう
発信: 3 February 2013 at 22:42
南先生 お返事ありがとうございます。
Reportにいったいどのような記録を残せばよいのかはまだまだ理解しているわけではありませんので、本当に試行錯誤です。
なるべく、見えているもの、気付いたことを客観的に記録しようとは心がけていますが、まだまだ勉強せねばと思います。
ロンドンでは、議会で仕事でしたので、ウエストミンスターやホワイトホールあたりしか動きませんでした。グリニッチはまだ訪れたことがなく、また、一度は海事博物館で、かのハリソンが発明したクロノメーターを見てみたいと思っているのですが、まだ機会がありません。
それでは、引き続きご指導をよろしくお願いします。
神崎
一郎 (東久留米市、東京)
●・・・・#406拙和訳エッセイ訂正お願い
発信: 1 February 2013 at 23:57
近内令一です。#406掲載分のシーハン巻頭英文エッセイと同日本語版拙訳をプリントアウトして突き合わせて読んでみました。後世の恥となるような大誤訳は少ないと思いますが、やはり細かい間違いなどがありましたので赤字フォントで添付いたします。また英文掲載分で重要観測や研究発表の年度、引用人物の存命期間などを補足されておられた部分も赤字フォントで足しましたので宜しくお願いいたします。
さて、エドムとティトニウスの閃光現象の解釈で、長石類の露頭の結晶小面の向きが揃って鏡面のような反射をするという仮説を、シーハンはこのエッセイでも引用していますが、その大きな根拠となっているTHEMISの鉱物分布マップの所見が私にはさっぱり理解できません。この話のCMOでの初出は#374 (25July2010)のTom DobbinsのLtE (1399頁〜)だと思いますが、その時TES Mineral Mapにアクセスしたときから何のこっちゃ好く判りませんでした。エドムとティトニウスに周囲とは明らかに異なるPlagioclaseとHigh Ca Pyroxeneの異常な集積が見られるというマップをここに添付いたします。私には低反射能領域の形にかなり好く一致して件の鉱物が分布しているようにしか見えません。エドム岬とティトニウス・ラクスの場所を彼らは知らないのでしょうか!? それとも私のダウンロードのやり方がまずいのでしょうか!? まあ私もこの現象自体に非常に興味があるわけでもないので、深く追及する気もないのですが。
また宜しくお願いいたします。
近内 令一 (石川町、福島)