From
Hiroshi ISHADOH
●・・・・・・ご無沙汰しています。『火星通信』#255は一月18日(金)に拝受しています。
昨年暮れは天候の悪化により火星はほとんど観測できず、また、今年に入り天気は回復しましたが、シーイング及び煙の影響(通常冬場は北からの風で影響はほとんどありませんが、今回は夏場のような陽気で無風日が二三日続き、この時期としては異例の絶好の条件でしたが、上空に舞い上がった煙にまかれ像はほとんど停止せず、折角のチャンスも台無しでした)でわずかしか観測しておりません。ただ、13日に見た火星ではソリス・ラクス付近が中央に見えていましたが、暗色模様は通常どおりには戻っておらず、また全体的に黄色味が強く依然として黄塵の影響があるように思われます。また、南極冠もしっかり見えています。
先週12日(土)に、田端氏が最近購入した4000円のOrアイピース数種類を他の物と比較し見ようということで、八月以来我が家に比嘉・湧川・田端氏が集まり観測会を行いました。丁度木星が南中するころでほとんど天頂付近にあり条件としては良かったのですが、煙の影響でやや不安定でした。ただ、時折Seeingが9ないし10の状態となり、大赤斑や縞の中の白雲の乱れもはっきりと確認できました。比較の結果四人とも高橋・ペンタックスに比べ遜色がないということになりました。最近発売されている高価なアイピースがどの程度見えるのか興味がありますが、低価格のものでもかなり良く見えることがわかりました。
今日19日(土)に沖縄で中村哲医師の講演会がありましたので出かけました。
中村氏は講演会にもギリギリで到着し、終了後すぐにとんぼ返りというハードな予定でしたが、講演で印象に残ったことは、欧米式の価値判断でアフガニスタンを救済するのではなく、物資の輸送にしてもまだ駱駝を使っており、現地の実情に即したやり方を実践しなければ、絶対にうまくいかないということでした。
また、今回のテロを人類滅亡の始まりではないかとも危惧しておられました。大干ばつの影響で山岳地帯の雪線が最近高くなり始め、地下水位の低下で、このまま行くと砂漠化が進行し、百万人程度の餓死者が予想されるとも述べていました。これも地球温暖化の影響で、京都議定書を無視するアメリカは、自国の利益のためには環境を破壊する最大のテロ国家かもしれません。
今回の報告は僅かですが明日20日に送付る予定です。パーカーさんへの寄せ書きも後日お送り予定でいます。
火星も小さくなり観測も難しくなりますが、後暫く追っていきたいと思っています。
(20一2002 at 3:50 JST
email)
○・・・・・・遅くなりましたが、一月中旬までのスケッチ、わずかですが送付させて頂きます。
こちらは中旬以降、例年になく暖冬となっておりますが、福井は如何でしょうか。
先日ディジタルカメラを購入しました。土星の環が開いているので、これを機会に撮影しようと思っていますが、何分にもディジタルオンチで使い方も良くわかりません。慣れてくれば、火星にも対応出来ればと思っています。
(20一2002)
伊舎堂
弘 (Hiroshi ISHADOH 那覇 Okinawa)
ishadoh@m1.cosmos.ne.jp