KimuraI #216

Letters to the Editor


from Seiji KIMURA in CMO #216

●・・・・・・『火星通信』213號に續いて214號有り難うございます。數日ほど留守にすると、貴誌の到着は毎週のような感じです。

 三月中旬に恆例のイギリス・ハーシェル協會年會AGMが開かれ、今年は丁度天王星發見の日(13 Mar)でした。同惑星發見の地はBath。この地方都市に三泊したあと、Londonへ。久しぶりにグリニヂの丘にのぼりました。眼下は國立海事博物館の本館ですが、その右手奥に異様な建造物が姿を見え始めました。東京ドームならぬMillennium Domeで、十二月末に開館豫定ですが,既にVisiters' Centreが宣傳を努めているいるとの事。さて、丘に設置(1675)された舊Greenwichグリニヂ天文臺の構内にconcession ticketを買って、一歩足を踏み入れて驚き! 日本語の説明が目に飛び込みました。この地で過去三十五年間、こんな大きな變化に出喰わした事はありません。ところがその日本文、少々ヒドイのです。「子午線ゼロ」はご愛嬌としても、「百分の一秒」(hundredth of a secondが元の説明)とすべきところが「数百秒」と譯してあるのは見逃せません。早速担當者に面會を求めたら、十年近く昔にお會いしたH FORDさんと再會することが出來ました。歸國してからも、撮った写真を精査して(チト大袈裟ですが)日本文の不適切な箇所を幾つか指摘してきしましたので、そのうちに訂正されるでしょう。

   舊グリニヂ天文臺は閉鎖されると云うニュースが時々出るのを打ち消すように、チラシにこう書いてあります:"See the starting point of the new Millennium!"

(14四1999)

木村 精二 (Seiji KIMURA 東京 Tokyo) : Herschel Society of Japan