IWASAKI #226
Letters to the Editor
from
Tohru IWASAKI
in CMO #226
●・・・・・この期間も低空の悪シーイングに苦しみ、南極冠の輝きも捉えられない状態が続いています(何かが南極冠を覆っているのでしょうか?)。望遠鏡をセットしてシーイングを確認し、なんとか観測になると判断して、スケッチ用紙を取りに部屋に戻っているほんの二三分のうちに、もうシーイングがひとランク悪化している、というありさまです。
『火星通信』No.225にマーラーの交響曲『大地の歌』が採り上げられているのには驚きました。マーラーはベートーヴェン、シューベルト、ドボルザーク、ブルックナーといった作曲家が、交響曲を九曲作曲したところで死去しているのを気にしていて、9番目の交響曲『大地の歌』に番号を付けませんでした。実際『大地の歌』は交響曲というよりもオーケストラ伴奏による歌曲集といった趣です。そして次の交響曲に9番の番号を付けたところ、10番に取り掛かったところでジンクスどおりに死んでしまいました。
このところ「マーラーはCDより生に限る」などと逃げ口上を吐いてモーツァルトに傾倒していましたが、アンプが最新モデルになって何とか聴けるようになってきたので、すこし配分を変えていこうかとも思っています。しかし『大地の歌』の真価が分かる年齢には達していないとも言うことができます。とりあえず、井上道義/新日本フィルの第5、7、8、9番と、シノーポリ/ドレスデン国立歌劇場管弦楽団の第5、そしてシャイー/アムステルダム・コンセルトヘボウの第4の予習です。
(15十二1999)
岩 崎 徹 (T IWASAKI 北九州 Kitakyushu)