国友一貫斎が製作しました反射望遠鏡のうちの4台が現存しております。筆者らはそのうちの3台について調査を行いました。製作されてからほぼ170年以上が経ちますが、主鏡、副鏡ともにくもっておらず高い反射率が保たれています。また、展示解説のところに書きましたように、当初から鏡面精度は高く充分に天体観測の実用にたえるものです。
これらの望遠鏡は文化財ですので、実物をつかっての天体観望は幸運な機会がないかぎりむずかしいものです。所蔵館のひとつ長浜城歴史博物館におきましては、復元模型による天体観望会が開催されることがありますので、こうした企画情報に耳をたてておいてください。