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回転星の崩壊によるガンマ線バーストの一般相対論的MHDシミュレーション
ガンマ線バースト(以下GRB)は数秒から数分の間で100keV程度のガンマ線を放出 する突発現象である。GRBはその最初の発見から現在に至るまで数多くの観測が あるにもかかわらず、何がGRBを引き起こしているか(central engineは何か)、 どのようにしてGRBを起こしているのかといった基本的な問題が解決されていない。 宇宙最大の謎であり、今もっとも注目されている天体現象である。
私はガンマ線バーストの最大の謎の一つである中心エンジンの解明を目標として
研究を進めてきた。近年の観測からGRBは非常に高速( その結果、星の外層が中心コアの重力に引かれて落ちていく際、円盤状の 構造ができ、中心付近で衝撃波を発生し、それが外向きに伝播するときに 内側からジェット状の噴出を形成することが一般相対論的効果を含めた MHDシミュレーションによって初めて示された。このとき発生したジェットは 磁気圧と磁気遠心力によって加速され、回転のよって増幅されたトロイダル磁場に よるピンチによって細く絞られた構造を作っていることが分かった。また、 発生したジェットは光速の30%程度の速度を持っていることが分かった。
(水野 陽介 記)
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