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(5) 画像補償光学実験
大気乱れによる観測波面の乱れをとらえ、それを補償する補償光学実験を 継続しています。 波面乱れをとらえる手法は、マイクロレンズを用いたシャックハルトマン 波面検出法です。 望遠鏡の瞳像をマイクロレンズによって分割して、各部分ごとに結像すると、 図1のように主鏡を分割したサブアパーチュアごとに作られる像が多数できます。 このサブアパーチュア像の相互の位置ずれが、各サブアパーチュアでの波面の 傾きを示します。また、このことから、観測時の画像の乱れの程度をあらわす PSF関数を求めることができます。今回の実験では、ビームスプリッターを用いて、 画像撮像と波面乱れ検出データ取得を同時に行い、求まったPSF関数を用いて、 観測画像を補正することを行いました。画像補正法は、複数のものを用いましたが、 いずれの場合も元々の観測画像では判然としない小さな模様が復元できていること が分かりました(図2)。 なお、この実験は、北海道大学の馬場教授のグループと共同で行いました。
(北井 礼三郎 記)
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