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(14) 研究会「太陽表面磁場ベクトル導出法の確立」の開催
12月には上記タイトルの研究会を、国立天文台平成11年度研究会・ワーク ショップ経費の補助を頂いて、飛騨天文台のある岐阜県吉城郡上宝村に おいて開催しました。 この研究会は、飛騨天文台でのドームレス太陽望遠鏡用の高精度マグネトグラ フ(太陽表面の磁場を求めるために太陽光に含まれている偏光の成分を精度良く 検出する装置)の試験観測が始まった事を期に、国内的に今後大量の太陽光偏光 の観測データが取得されて行く状況を受けて、未だ日本において発展途上である、 「偏光の情報から磁場成分を逆算する、信頼性の高い変換方法の研究」を押し進 め、国内の様々な観測装置に共通の演算ソフトウェアを作り上げて行くための議 論を始める事を目的として開催しました。研究会のプログラムと参加者は以下の 通りです。
当研究会には、様々な異なるタイプの観測機器に携わっている人々が集い、生 のデータを用いて磁場を導出するまでのアルゴリズムや解析過程を解説し合い、 それについて議論しあう事ができ、他機関どうしの研究者間の相互理解が大幅に 促進されました。またそのような議論を通じて、各々の観測機器において ハード・ソフト面各々で、どのような修正、開発を進めるべきかが 明らかにされました。 また、研究会の最後に飛騨天文台のマグネトグラフの仕組と、実際の 動作・データ取得過程を見学し、それに対する質議応答、議論も行なう事が できました。 これらの成果・発表内容は、3月に研究会と同名の「太陽表面磁場ベクトル導 出法の確立」と題した集録として製本出版致しました。その中から、飛騨天文台 と乗鞍コロナ観測所の共同観測による研究の一例を下図に示します。今後開発が 進められていく全国の各々のマグネトグラフにおける将来の解析者の方々には、 この冊子を磁場演算アルゴリズムの基礎参考書として、有効に利用し続けて頂け ればと思います。 | ||||
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