From
Kanehiro OSA
★編集部前口上:長 兼 弘さんのemailsは次の天羽健三氏(日本ムラヴィンスキー協会事務局長)の問いに関する回答と長さんの火星撮像に関する内容に分かれます:
●・・・・・・・Date: Wed, 6 Aug 2003 17:22:31
+0900
From: Kenzo
Amoh <amohkenz@ce.mbn.or.jp>
To:
Subject: 教えてください。
ロシアへ行ってきました。ムラヴィンスキー夫人から星にムラヴィンスキーの名が冠されたという書き物のコピーをもらいました。まず以下の訳を教えてください。
minor
planet (19081) Mravinskij=1973
SX2
Inclination
orbit (degree) 14.69
Eccentricity
0.115
Mean
motion (degree/day) 0.239
Semi-major
axis (astronomical unit) 2.568
Absolute
magnitude 12.6
Diameter
(km) 11
Mean
distance from the Sun (mill. km) 384
Minimum
distance from the Sun (mill. km) 340
Minimum
distance from the Earth (mill. km) 191
この星は1973年9月22日にクリミア天文台のN.S. Chernykhが発見。このcertificateは100回目の誕生日である今年6月4日に発行されています。今手元にロシア語の辞書がないのでロシア語の部分は読めません。
天羽 健三 (Kenzo AMOH 東京)
●・・・・・・・Date:
Thu, 07 Aug 2003 23:19:12 +0900
From: 長 兼弘
<aurora-2@alto.ocn.ne.jp>
To:
Subject: Re: 小惑星ムラヴィンスキー
南 様
私も火星課の皆さんの影響で、興味を持って火星を眺めています。へたくそなりにデジカメで撮影しては楽しんでいる状態です。
さて、小惑星19081についてですが、あいにく経緯が判りません。知り合いの宮坂さんに尋ねてみましたが、命名文については入手できない状態のようでした。一応、返答文を下記に記しておきます。又、天羽健三さんにも同じ回答をしておきます。
それ以外は、直接尋ねるのが一番早いと思います。
Crimean
Astrophysical Observatory
http://quake.stanford.edu/~crao/
-----------------------------
長様、 宮坂です
以下の Web に、この小惑星のこれまでの全観測(たぶん)が掲載されています。
http://hamilton.dm.unipi.it/astdys/mpcobs/numbered/19/19081.rwo
これを見ると、発見したクリミア天文台では当初の一月間だけしか観測していないこと、その後
1990 年までまったく観測がなかったことがわかります。そして、予想どおり最近の地球接近小惑星サーベイの観測結果によって番号登録されたこともわります。
ちなみに OBS Code がどこの天文台を示すのかは以下の Web
でわかります。
http://cfa-www.harvard.edu/iau/lists/ObsCodes.html
これらの情報、役に立つのでは?
宮坂 正大 MIYASAKA Seidai
-----------------------------
以上です。
追伸:2003.8.4.0118-0138に撮影した火星を添付致しました。遊び程度で、たいした物ではありませんが、楽しんでいます。撮影機材は、骨董品のマークXに骨董品の15cmF8反射ニュートンでOr.5mmにてコリメートです。カメラは、coolpiX990です。
撮影データは、次の通りです。
F3.8 218/10mm(開放ズーム最大)
2048×1536 FINE
ISO200 1/8sec
01時18分から38分までの間にBASIC5枚、NORMAL134枚、FINE80枚を撮影して、その内、厳選したコマをコンポジット処理しました。
■FINEモードの良いと思われる19枚コンポジット
■FINEモードの最も良い6枚だけのコンポジット
■FINEモードの最も良い1枚の画像
■NORMALモード良いと思われる36枚コンポジット
画質はFINE19枚が一番良いですが、イメージ的にはNORMALモードの数打ちゃ当たるが良いです。結果的に撮影は長焦点の望遠鏡が有利としか言えないですね。画像が小さいと元の解像度が得れないからです。
○・・・・・・・Date:
Sat, 09 Aug 2003 01:54:54 +0900
Subject: Re: 小惑星ムラヴィンスキー
南 様
天羽様からお礼のメールが届きました。
Mn>さて、火星写真のこころみ面白く拝見いたしました。Webにどれか載せよ
>うかと思ったのですが、廿分(5°W)掛かっているために時刻が切れないの
>でないかと思い、思案中です。五分以内のスタックなら真ん中を取れば
>いいでしょうが、・・・・。尤も5°W違う像を合成しているのもあるのです
>が、大抵その時はBとかGですので、Rではないように思います。
>
添付致しました写真は不満の多いものですので、今更ですがもう少し実
験を続けたいと思います。一応、撮影時刻データを追加致します。
01時18分から38分までの間にBASIC5枚、NORMAL134枚、FINE80枚を撮影し
て、その内、厳選したコマをコンポジット処理しました。
■FINEモードの良いと思われる19枚コンポジット 01h32m47s-01h37m28s
■FINEモードの最も良い6枚だけのコンポジット 01h34m27s-01h37m28s
■FINEモードの最も良い1枚の画像 01h35m36s
■NORMALモード良いと思われる36枚コンポジット 01h21m06s-01h31m26s
Mn>どうも、最近はToUcamの所爲で、4000枚ぐらいは平気で合成しますね。
>合成すると、うまく出てくるのが出來すぎです。岡野さんは標準以下の
>も入れているから質は低いはずだというのですが、冷却ccdで廿枚やそこ
>らを重ね合わせた像は完全に負けます。どうも数打てば矢張り當たるよ
>うです。こんかいも採用するとすれば29枚組でしょうか。
>
私は冷却CCDを持っていませんので、デジカメの性能に依存しています。連続撮影モードで撮影しているのですが、FINEモードでは8枚に一度の割合で記録メディアにセーブする時間が掛かっています。NORMALモードでは、13枚に一度セーブに入ります。結構イライラします。処理は見栄えを気にした状態になっています。正直ではありません。ただし、ダイナミックレンジの幅だけは触っていません。もともと256程度ですのでそれを触ってしまいますと絵になってしまうからです。
>Webの方には10cmの挑戦も出ていますから、長さんも頑張ってたくさん
>撮って送ってください。4Julyのダストストームは結局 伊舎堂弘さんの
>デジカメ写真だけになったようで貴重です。アレも廿数枚ステライメー
>ジでスタックしています。
>
ステライメージも持っているのですが、処理システムの理論値を知りませんので使っていないのです。下手をすれば設計者のイメージになるかも知れませんので怖いです。
>ただ、いまの火星は薄い黄雲に包まれていますから、写りにくいと思い
>ます。みなさんそれで強制処理をして像を汚しています。あっさりと
>ヴェールに包まれた火星を出せばいいのですが、矢張り詳細を出したい
>のですな。
>
その気持ちはわかります。何せ実に霞んだ画像ですから、、(^_-)
>長さんの像には南極冠のニュアンスが良く出ていますが、今後、偏芯の
>動きがありますから、どうぞ注目してください。
>
コンポジットしている時に気付きました。今まで真剣に火星の映像を見た事がなかったので、極冠が不規則な形をしているのでドキッとしました。ちょうど太陽黒点の半暗部に対して暗部自体の回転が見つかった時の様な雰囲気です。下手に数多く合成すると不規則な形が平均化されてしまうでしょうね。今後も注意致します。
>こちら那覇はこれで二夜観測できませんでしたが、いまも雨が降ってお
>り、どうも台風一過というのはないみたいです。今夜はどうでしょう
>か。その前に風除けなど作らなければならないのですが、これは明日以
>降でしょう(屋上に工事用の足場を並べ、シートで囲うわけです)。北陸
>は10号のコースに入っているので、三國の方も心配ですが、弱まってく
>れることを願います。
>
残念ながら直撃しそうです。今は春一番の方が強い風です。あと三時間ほどで強くなってくると思います。
>私の使っている望遠鏡は湧川哲雄さんのもので25cmのF8あたりです。よ
>く見えます。ただ長いので風に弱いわけです。火星は表面が明るくなっ
>ているので、XP3.8かIenaの4-Oを使っています。九階の屋上ですから建
>物が邪魔ということはないのですが、火星が低いときは足場が邪魔です
>な。ビルの南側は500mぐらい空き地で國道に沿っていて風がびゅんびゅ
>ん來ます。
>
>
とてもそこまで倍率が上げられません。羨ましいです。写真を撮影するのも元々の画像が小さいと結局限界があります。なんとか今の画像の倍にしたく部品を製作しているところです。複合系の拡大レンズで焦点距離をかせごうとしています。夜間は旋盤作業の毎日です。
また、撮影できましたらお送り致します。捨てないで見て下さいね。
嵐のまえの石川より
長 兼 弘 (Kanehiro OSA
野々市 Ishikawa)
aurora-2@alto.ocn.ne.jp