From Kunihiko OKANO
●・・・・2003-05-22-MPV.jpgとENg22May03_2112.jpgは(特に後者には顕著)、エンボス効果のような不思議な処理痕が見えますね。通常のアンシャープマスクや画像復元ではありえない模様と思います。横方向だけになにか非等方な処理をしたのでしょうか。木星でめだたなかったのは模様が横向きだからかな?
東京の天気は比較的よろしいようですが、これから六月初旬にかけてはなんだか週末も講演とかシンポジウムとかが入っていて、なかなか時間が取れないです。梅雨入り前に時間が取れる日を探してみますが・・・。
(25 May 2003
○・・・・・Subject:
Re: マゼンタfilter
これはなかなかよろしいと思います。Bに関しては、450-500nmで主に撮っていることになるはずですから、雲の写りはいま一つでも仕方はありません。
あとは研究用ならGがなくてもいいのかという問題と、GをRとBから作るにしても、各50%で合成することを正当化するためのテストが必要と思います。色が鮮明(というよりきつい)のは、R50%+B50%を選んだからでしょう(TAN Weileong氏の8June参照)。私のほうで(TAN氏の画像から)、G=0.7R+0.3B
(B:30%)とG=0.3R+0.7B (B:70%)の両方を作ってみました(右に添付します)。私なら、B:30%選びますが・・・。
雲と極冠は白くなるように元の画像がR、Bとも同じレベルになっているので、Gをどんなバランスで作っても、雲と極冠は関係なく白になります。したがって白バランスを取りようがなく、色に付いてはお好み次第ということになってしまします。これはこの方法の問題点ですね。白バランスが怪しいので、極冠の中央の微妙な色が真実かどうかは不明と思います。
ここまでやるなら、マゼンタフィルターで撮ったあと、1分間くらいGフィルターで撮っていただくわけには行かないのでしょうか。そうすれば完全なデータになります。それによる結果が同じなら納得もできますし。
MフィルタなしからMフィルタあり画像を引く(つまりGが残る)なんてことでも、Gがないよりましかもしれません。
CANP2003におきまして、惑星撮像の講演をしてきました。プラネットマスターに加え、単版CCD(ToUCamを含む)の問題点も指摘しておきました。フィルタは変なものを使うなというのを色々と示唆しておきました。『星ナビ』にも、最低でもSBIGでなくIDASフィルターで撮るべし、との記事を載せました。すこしはよい画像が増えることを期待しています。
私のほうは、色々な委員に(本業で)あてられて忙しくてなかなか朝3時の火星にたどり着きません。撮る気は満々、火星は自転も木星より遅いのでプラネットマスターの威力に相当自信をもっておるのですけれど、そんなことをしているうちに梅雨空になってしまいそうです。
一方、よいニュースとしては、うまく行くと、ST-7MEが間に合う可能性が出てきました。
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○・・・・・Subject:
Re: FW:Re: Mars - June 14, 2003
それは出ないと思います。RとBでGを作るというのは、火星には緑のものはない、というのが前提になります。だから少なくとも木星では使えないと思いますが、火星なら、見かけ上バレないだけです。でもそういう緑の重要な現象があれば見落とすことになります。マゼンタありとなしとを撮ってあるなら、そこから緑を引き算で作るべきかと思います。Gフィルタを使って撮るのがベストですけれど。
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Masatsugu
MINAMI wrote:
>
前略、岡野様、RとBからGを作るという話は私にはどうもよく分か
>
らないのですが、パーカーさんの11 June 2001の例のccd像で、G
>
が特異でした(南極方向に明るいバンドが見える)、このバンドはR
>
とBとの合成で出たのでしたっけ?
○・・・・・追伸:
ご参考までに、緑のある通常の画像で、Gを(R+G)/2で作ったらどうなるかをお見せします。まあ、これをみると、相当いい加減な画像を見せられているということになりますね。緑は人の視覚にとってもっとも重要な色なのですから、それがないというのは、通常のカラー画像では許されないのです。オレンジ色と白しかない火星ならバレないだけだと思います。万が一、砂塵などに黄色などの色があるなら、そういう色の再現を期待するのは無理と思います。
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岡野 邦彦 (Kunihiko OKANO 東京 Tokyo)
http://www.asahi-net.or.jp/~rt6k-okn