10 Years Ago (91) (Japanese)
- CMO #131 (25 March 1993) -


 CMO#131は、三月25日に発行された。火星は地球から離れ、一ヶ月毎の報告に戻った。視直径は11.5 秒角から8.9秒角に落ち、季節はλ040°Lsから053°Lsの間。報告者は国内七名、国外五名である。北極冠とその周辺が注目されたが、北極冠は常に明確で雲状の乱れは観測されなかった。また、ダーク・フリンジは不明確で、マレ・アキダリウムの濃度が低かったこと等が岩崎徹(Iw)氏、南政次(Mn)氏、中島孝(Nj)氏等によって観測されている。森田行雄(Mo)氏のTP像は、この視直径においても優れており、北極冠周辺の様相や夕端のソリス・ラクス等を捉えている。尚、「報告」として、12FebにおけるMo氏のTP像がMn氏に届き、同日の十二駒のプリントの殆どにエリュシウムからケブレニアの東までを侵す明部が確認されたことに触れている。眼視での同時観測がなかったことは残念であった。

 「夜毎余言」はポカリスエットに関わる話題。Mn氏のお母堂がお倒れになり意識不明のまま入院生活を送っていたが、病院から支給されるポカリスエットを注入した後、しばらくして病状が快方に向かったことの紹介に始まる。このことがきっかけで、Mn氏およびNj氏は、足羽山での観測の際、ポカリスエットを愛用することとなる。つまり、暖房により20°Cに暖められた準備室から、23°Cのドームへの移動は体に良い筈はなく、準備室を出る前に、血液を薄めるために飲用するのである。現在も使われているのであろうか。

 LtEでは、藪保男氏、Mk氏、Id氏、Mo氏、Iw氏およびHkなど国内外計十名が便りを寄せている。なお、編集後記では、『火星通信』の収支報告がある。印刷代、郵送代が支出の大半を占め、国外の観測者分も含め一人あたり一号400円の負担が必要としている。     

------日岐 敏明 (Hk)


Back to CMO #270 Home Page / Back to the CMO HP / Back to Façade