LtE in CMO #242

From Hiroshi ISHADOH


●・・・・・・今朝の観測についてご連絡致します。

昨日から快晴でしたがシーイングは不良で、観測は3時過ぎからω055°Wから094°Wまで(五枚)観測できました。こちらでもこの時期にしては気温も低く冬に逆戻りしたような感じでしたが、本土では満開の桜に舞う雪のニュースがラジオから流れていましたが、福井は如何でしたでしょうか。

今朝のシーイング不良の原因は近くにある清掃工場の煙突からの排気ガスの影響があったのかはっきりしませんが、筒内気流と同じような乱れで最後まで落ち着くことはありませんでした。

南極雲はアルギュレ方向に延びて偏心しており、ソリス・ラクスあたりが一番明るく夕端方向にかけてやや灰色がかっているような雰囲気でした。クリュセからクサンテにかけては鈍く明るく、マレ・アキダリウムなど暗色模様は全体的に淡く霞んでいる感じでした。(しかし、ソリス・ラクスは夕端近くになって濃く見えました。)

最後のスケッチ(ω094°W)ではすでに薄明もすぎ、空が明るくなりコントラストが落ちたため、錯覚の可能性も大きいのですが、アルバが中央付近で一部がかなり明るく見えるような感じでした。北極方向も北端でまだ細く明るいためこれと錯覚している可能性もあり確認までには至っておりません。

こちらは夕方から雲が広がりつつありますが、明朝確認できればと思います。取りあえずお知らせ致します。

(31 2001 email)

 

○・・・・・・前略、『火星通信』241号は、2日夕方拝受いたしました。

四月に入りこちらは雨模様で、天気予報でも暫く曇りの予報が出ており思うようになりません。先月下旬に見た火星はすでに10秒をこえ見ごたえを感じました。シーイングはそれほど良くなかったのですが、これから詳細も捉え易くなると思います。

二日の午後9時過ぎに近くで発見された不発弾の撤去作業のため、避難するよう広報車から呼びかけがありました。疲れていましたので私一人だけ家に残り、家族は近くの体育館に避難しましたが、市役所のもたつきで大幅に時間がかかり、家族が戻ってきたのは明け方4時過ぎでした。崖崩れの途中に発見され雨が降ると落下し危険ということで深夜の撤去作業になったようですが、住民にとって迷惑なことでした。首里地区は激戦地であったためこのような不発弾はまだ数多く地下に眠っていると考えられます。

ここ数日、米と中国とのやりとりを見ていますと何かしら緊張感を覚えます。偶発的なことで一触即発となりそうな雰囲気すら感じます。基地があるということは攻撃の目標になりますから、沖縄側もこれを再認識しなければいけないでしょう。これで振興策に浮かれている人がいくらか考えを変えてくればよいのですが。

観測できましたらまたご連絡いたします。

(4 2001 email)

 

○・・・・・・拝復 ご連絡有難うございます。

こちらは思ったように晴れず、特に4月前半は天気が悪く梅雨の始まりのような空模様でした。

私もひまわりの画像で雲の様子を見ますが、画像で晴れていても実際には曇りの場合も多く、局所的な低空の雲を捉えるのは難しいのでしょうか。

シュルティス・マイヨルの件ですが、1213日に捉えることができました。13日はω=271°Wから見ましたが、夕端からリビュアにかけてかなりの範囲で明るく、この明るさがシュルティス・マイヨルの夕端の明るさに連なっているような感じです。12日には局所雲が見えましたが、夕端に近づくにつれて明るさを増し、シュルティス・マイヨルの日没とともに明るさも失せました。

Tanさんの画像は少しきつい感じですがよく出ていると思います。天気は前線の影響で雨ですが、そのまま梅雨に突入しそうな雰囲気です。コピーはきょう17日午後郵送する予定です。

スケッチは下記のとおりです。

 

(倍率×530、×400、×340、×220)

日付  枚数     ω

  15Mar    1       246W

22Mar    1       167W

  30Mar    5       55W, 65W, 74W, 84W, 94W

  31Mar    3       45W, 55W, 65W

   1Apr    1       80W

  10Apr    3       336W, 345W, 355W

  12Apr    4       307W, 317W, 327W, 336W

  13Apr    6       271W, 281W, 291W, 300W, 310W, 322W

      24

(17 2001 email)

 

○・・・・・・四月前半までのスケッチをお送り致します。天気の回復が思ったほどでもなく火星もその間に大きくなり、その変化について行けないのが少々残念です。

近くにある清掃工場の煙と熱が、火星に大きな影響を与えるため、南中以前ではシーイングは悪化の傾向にあります。

四月後半からは、スケッチ円を少し大きくする予定ですが、今期は最接近時において5560mmの大きさで描ければと思っております。

 

(17 2001)


伊舎堂 (Hiroshi ISHADOH 那覇 Okinawa)    
 mailto:%20ishadoh@m1.cosmos.ne.jp : FAX 81-98-885-1263  


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