♂・・・・・・・・今回拝受の觀測は次のようである。
HIKI, Toshi aki 日岐 敏明 (Hk) 箕輪、長野 Minowa, Nagano, Japan
6 Drawings (18, 20 Oct; 3, 15 Nov) 360×16cm speculum
ISHADOH, Hiroshi 伊舎堂 弘 (Id) 那覇 Naha,Japan
1 Drawing (5 Nov) 530×31cm speculum
MINAMI, Masatsugu 南 政 次 (Mn) 福井 Fukui, Japan
14 Drawings ( 21, 30 Oct; 3, 15 Nov) 340,400×20cm refractor*
NAKAJIMA, Takashi 中 島 孝 (Nj) 福井 Fukui, Japan
1 Drawing (15 Nov) 340×20cm refractor*
NARITA, Hiroshi 成 田 廣 (Nr) 川崎 Kawasaki, Japan
6 Drawings (23, 25, 29, 30 Oct; 5. 9 Nov) 400×20cm refractor
*福井市自然史博物館天文臺 Fukui City Observatory
♂・・・・・・・・この一ヶ月、日本からはエリュシウムから以東、シュルティス・マイヨル の夕方まで觀測可能であった。18 OctにHk氏はLCM=225゚Wと235゚Wで觀測し、エリュシ ウムが明るくないと見ている(025゚Ls)。21 Oct邊りでは大きな模様は無いが、プロポ ンティスTの邊りは薄暗く、北極冠を取り巻く暗帯は濃い。同日LCM=199゚Wで、南半 球夕方は明るい。エリュシウムは確かに目立たない。福井の30 OctはLCM=087゚Wから で、マレ・アキダリウムが夕端に濃い。クリュセ-クサンテは夕方で鈍く明るい。ソ リス・ラクスも分離できるかと言うところ。その西方の朝方は靄っている。アルギュ レは南端で白く明るい。この日はLCM=128゚W(21:10GMT)まで。北極冠は明確で、朝端 の丸味が見える。プロポンティスTの邊りは薄暗い。3 Nov、Hk氏はLCM=086゚Wで觀測 :北極冠のダークフリンジ明確、テムペは明るくない。ソリス・ラクスは時々分離、 アウロラエ・シヌスは夕端で濃い。マレ・シレヌムは西端に見えている。同日福井は LCM=043゚Wから開始:マレ・アキダリウムは北部が濃く、北極冠の暗帯と連動する。 南端ではアルギュレが白い。クリュセが夕端でやや明るい。LCM=087゚Wまで。5 Novの Id氏はLCM=066゚Wで觀測、ニロケラスが夕方で濃く、ダークフリンジも明確。クサン テが夕靄風でやや明るく、アルギュレも幽かに明るい。ソリス・ラクス邊りは淡い。 北極冠の輝きは押さえられている、と感じている。15 Nov福井は透明度が悪かったが、 シュルティス・マイヨル中心でどうにか捉えられる程度だったが、Hk氏は透明度がよ い中で觀測、LCM=323゚W、332゚Wでマレ・アキダリウムの朝方を見ている。シヌス・メ リディアニも見えるようである。北極冠は純白で、丸味を帯びてきている。 Nr氏の觀測は北極冠以外描かれていない。北極冠の形も實際と違い、缺具合も曖昧 である。もっとじっくり觀察し、更に、基本的な事柄を勉強して下さい。
♂・・・・・・・・天候は前回に比べて、移動性高気壓が來なくなり、随分悪くなって、觀測
も全體に不調であった。Mk氏は何度か待機したようだが、冬型の天気のもとでは好
シーイングに恵まれずスケッチは断念した由。福井は3゚Cより低くなっていないが、
Hk氏の伊那では20 Octには1゚Cに下がった様だ。これから、氣候はますます厳しくな
りますから、皆さん風邪豫防など留意して觀測にお励み下さい。
(南)