Coming Mars 2001 (09)

2001年の火星 (9)


2001年火星の見かけの変化 (下)

西田昭徳


  ★本稿は#238p2865の(上)の続きで、今接近の後半1Julyから1Jan2002までの経緯度の変化を月毎に示す。

 ★今回は南極冠の見え方を大略示す。但し、φが10Sept(230゚Ls)あたりまで北半球にいあるから、南極冠は充分には見えない。

 ★図の南極冠はOct以降はリアルではないから注意されたい。それは、南極冠が20Septあたり(237゚Ls)から偏芯するからである。ωの値によって見え方が異なるであろう。大略120゚Wから300゚Wの領域は早く溶ける。Nov頃からは全体ディスク内に見えるであろうが、踊り独楽状態になる。

 ★10Septあたり以降はφが南半球に傾くので、南半球の黄雲などの観察には都合がよくなるが、1956年のノアキス黄雲の季節はδが10.1"に落ちる。ただし、MGSの見付けた26Nov1997のノアキス黄雲は224゚Lsで、今年なら31Augでδ=13.4"である。