編 集 後 記
9月になり、だいぶ秋めいてきて夕方には虫の音なども賑やかになってきたが、日中の残暑はまだ厳しい。8日が「白露」で、涼しさを感じて良い季節にはなっている。暑さを避けて風のややある昼過ぎに、久しぶりに和泉川沿いの散歩道まで降りてみた。夏の花は咲いてはいるが勢いはなく、ムクゲや、コスモスなどの花が見えていたが、台風後の強い風で花びらも飛ばされていて、新しいつぼみの開くのを待たなければならないようだった。いつも訪ねてみる季節の花の咲いている旧家の庭には、萩の花が満開で秋の風情であった。我が家のムラサキシギブも紫の実が色づいてきている。
9月始めには南下してきた秋雨前線と強い台風21号で大荒れとなった日本列島だった。さらに6日には北海道で震度7に達する強い地震が起きて、大きな災害が続いている。関西空港の連絡橋の事故や、北海道での全域停電は何か人災のようにも思えてならない。ご覧いただいている皆様には被害の無かったことと思うが、何か現代社会に漠然とした脆弱な様子を感じている。
この期間にも火星は「やぎ座」にあり、八月28日には「留」をすぎて順行に移り少しずつだが赤緯を上げている。視直径は九月上旬に20秒角を下回ったが、まだ明るく夕方の空に見えている。台風21号対策で望遠鏡を片付けていて、火星観測は再開できていないが、先月下旬には、五大惑星を一日で全部見る試みに挑戦してみた。朝の水星が観測できれば、後は容易であった。天王星・海王星は、今回は疲労もあって撮影は出来なかった。いずれ画像を並べてご披露したいと思っている。
九月9日記
火星課長 村上昌己