編 集 後 記


 当地ではソメイヨシノの満開は少し遅れて四月に入ってからのことであったが、十日過ぎには散り始めてしまった。

中旬に訪れた九段の千鳥ヶ淵も既に葉桜が目立ち、坂下門の濠では散った花で花筏が出来ていた。近所に見かける花もツツジの類が増えてきて初夏の装いとなっている。暖かい日が増えてきて過ごしやすいが、天候は周期的に変化して雨の降ることも多くなった。「穀雨」が二十日のことで雨の季節も近づいている。

 


 

 火星は四月には日没後の西の低空にあったが、春霞の中に目立たなくなってしまった。視直径も下旬には四秒角を切って今接近の観測期間は終わりとなった。七月の「合」を挟んで、2018年の大接近に向けて視直径が四秒角台に復活するのは、今年11月のこととなる。

 24日記

 

火星課長 村上昌己 


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