編 集 後 記
九月も前半は蓼科の山荘に滞在して静かな生活を送ることが出来た。新月の頃の週末には友人たちも合流して合宿生活になり慌ただしいが、数日のことで、また元の一人暮らしにもどる。秋は標高の高いところから始まるのは常識だが、滞在中に朝の最低気温は10℃を下回る日があり、白樺の黄葉も散り始めて秋の気配が深まっていた。咲いている花も少なくなっていたが、まだいくつかの花を見る事が出来たので画像で紹介しようと思う。
秋霖の季節とも重なり天気はすぐれず、雨の降る日が多く、様々なキノコ類があちこちで見られたが、食用になるかは判断できず収穫することはなかった。一晩で姿の変わるものもあり面白く眺めるだけであった。
23日が「秋分」で、連休期間中は移動性高気圧の中で爽やかな晴天が続いたが、今日は雨となっている。ひと雨ごとに涼しくなり季節が進んで行く。横浜でも萩の花が盛りで、金木犀の香りも漂い秋の気配である。
十月には火星は「しし座」を順行して、午前三時頃に地平線から上がってくるようになる。19日早朝にはχLeo(4.7等)を隠す恒星食が日本で観測することが出来るが、視直径は4.1秒角で地平高度も低く、シーイングのこともあり有効な観測は難しいと思われる。隠されている時間は2.5分ほどである。
また十月には、朝方の空に金星・木星・火星が集まっていて、中旬には水星も西方最大離角(16日)で加わり賑やかな空になる。十月末の火星の暦はδ=4.2”,
λ=062°Ls, φ=26°Nである。
九月25日記
火星課長 村上昌己