編 集 後 記
十一月も半ばを過ぎて日毎に秋も深まり冬の足音が聞こえてくる。22日が「小雪」であった。藤沢のイチョウの街路樹もすっかり黄色く色づいて散り始めている。落ち葉掃除の忙しい季節となった。
東京神宮外苑のイチョウ並木も見頃になったと報道されている。外苑のイチョウ並木は筆者の遊び場だったところで懐かしさがこみ上げる。交通標識がうるさいが、数年前に青山通りから撮した画像をごらんいただく。
中央に絵画館の丸ドームを置いて左右対称にイチョウが植えられていて、外苑の正面入り口にあたる。1959年の今上天皇のご成婚の時にこの並木で親戚一同で馬車パレードを見た。当時は渋谷松濤に東宮御所があり、帰りの機会であったと思われる。並木の終点には道路を挟んで噴水池があり、子どもの頃はそこで泳いだりして遊んだところである。
黒点観測をしていて、昼間に空を見上げると珍しい大気光象に出会う時がある。今回は十月にハロの上部に接して伸びる「上部外接ハロ」が撮影できたのでご覧いただく。
「幻日」も左右に外側に尾を伸ばしていて見事であった。十一月には蓼科でハロは見えなかったが「上部外接ハロ」だけが見えていた。合わせて画像にしてみた。下記のウエッブページに解説がある。
http://www.atoptics.co.uk/halo/common.htm http://www.asahi-net.or.jp/~CG1Y-AYTK/ao/circumscribed.html
火星は今月は「いて座」を順行して太陽に近づいていて、北半球では夕空低く観測は難しいが、南半球ではまだ沈み残っているようで、南アフリカのフォスター氏 (Clyde
FOSTER, Centurion: 26°S, 028°E) が独壇場で報告を続けてくれている。季節はλ=230°Lsを過ぎて南半球の春分過ぎとなり、黄雲の季節となっているが、大規模な擾乱は捉えられていない。
十一月24日記
火星課長 村上昌己