2013/2014
CMO/ISMO 観測レポート#13
2014年七月の火星観測 (λ=154°Ls~171°Ls)
CMO
#427 (
村上 昌己・南 政 次
♂・・・・・ 今期13回目のレポートは七月中の観測報告をまとめる。遠ざかりつつある火星は七月にも「おとめ座」で順行を続けてスピカの北を12日に通過した。視赤緯は7°Sから13°Sへと下がって夕空に低くなっていった。6日にはアメリカ方面で火星食が見られたが報告は受けていない。季節はλ=154°Lsから171°Lsへ移って北半球の秋分に近づいてきた。視直径はδ=9.5"から月末にはδ=7.9"に小さくなってしまい、位相角はι=41°から43°と北半球朝方の欠けはさらに大きくなった。傾きはφ=25°Nから月末にはφ=21°Nまで戻った。
♂・・・・・観測報告は半減して、以下のように12名の報告者から35件の報告を受けただけとなった。国内から4名12観測、アメリカ大陸側から4名14観測、ヨーロッパから2名4観測、イランから1名1観測だった。南アフリカからは1名4観測の追加報告が入り6月末の観測も含まれる。オーストラリアからはこの期間報告がなかったが、翌月には復活している。
グザヴィエ・デュポン (XDp) サン・ロック、フランス
3 Sets of RGB Images
(2, 4, 16 July 2014) 18cm Spec with an i-NOVA PLA C+
クライド・フォスター (CFs) センチュリオン、南アフリカ
4 Colour
Images (30 June; 1,~ 3 July 2014) 36cm SCT @f/33 with an ASI 120MC
サデグ・ゴミザデ (SGh) ルーデヘン、イラン
1 Colour
Image (14 July 2014) 36cm SCT with a DMK21AU04.AS
ピーター・ゴルチンスキー (PGc) コネチカット、アメリカ合衆国
1 Set of RGB +
1 IR Images (1 July 2014) 36cm SCT with an ASI 120MM
石橋 力
(Is) 相模原市、神奈川県
1 Colour
Image (26 July 2014) 31cm Spec with a SONY HC9 VideoCam
熊森 照明 (Km)
堺市、大阪府
2 LRGB + 1 B Images
(15, 25 July 2014)
28cm SCT @ f/45 with an ASI 120MC & Basler Ace acA1300-30gm
マーチン・ルウィス (MLw) ハートフォードシャー、英国
1 Colour Image (3 July 2014)
22cm Spec with an ASI 120MC
フランク・メリッロ (FMl) ニューヨーク、アメリカ合衆国
5 Colour Images
(1, 7, 12, 18, 22 July 2014) 25cm
SCT with a ToUcam Pro II
エフライン・モラレス=リベラ (EMr) プエルト・リコ
6 Sets of RGB
Images (1, 9, 13, 22, 24, 30 July 2014)
31cm SCT with a Flea 3
森田 行雄 (Mo) 廿日市市、広島県
6 Sets of RGB
+ 6 LRGB Colour +
36cm SCT with a Flea 3
西田 昭徳 (Ns) あわら市、福井県
3 Sets of RGB
+ 3 IR Images (25, 29, 31 July 2014) 30cm Spec with a DMK21AU618.AS
ドン・パーカー (DPk) フロリダ、アメリカ合衆国
2 Sets
of RGB Images (4, 12 July 2014)
36cm SCT @f/24 with an ASI 120MM
♂・・・・・ July
2014になると視直徑δは9秒台に落ち、月末にはδ=7.9"になり、火星のapparent
declinationは-13°を超えて南下した。從って、北半球からの観測は概して困難になった。その爲、缺測日が増えた。缺測日は 5,
6, 8, 10, 17, 19, 20, 27 Julyと八日間におよぶ。
30 June 2014 (λ=154°Ls, δ=9.5")
前号ではYukio MORITA(Mo)氏のω=214°Wの画像のレヴューで終わったが、その後、南アフリカのClyde FOSTER(CFs)氏のω=281°Wの画像が届いたので、これからレヴューすることにする。以下、CFs氏の観測が多出する。南アフリカCenturion, Gautengでの観測で、南緯はほぼ26°S (東経はほぼ22°E)、可成り南に深く、この時期有利である。この像は形の好いシュルティス・マイヨルが朝方で、色は冴えないがシュルティス・マイヨル南部に淡化した部分が見られる。ノドゥス・アルキュオニウスは明確で、ウトピアのカシウスとボレオシュルティスの間が 明るい。オリュムピアが尾を引いて沈むところである。リマ・ボレアリスは明確。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140630/CFs30June14.jpg
1 July 2014 (λ=154°Ls~155°Ls, δ=9.5"~9.4")
先ず、Frank MELILLO (FMl)氏のω=046°Wの観測がある。マレ・アキダリウムが大きく濃いが最早詳細はない。南極冠は出ている。北極冠も見えるかもしれない。テムペの朝方に朝霧か。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140701/FMl01July14.jpg
Peter GORCZYNSKI (PGc)氏がω=047°Wでワンセットとω=050°WのIR742像を与えた。前者より格段の上出来で、左端近くのシヌス・メリディアニも二股に分かれ、ブランガエナも見える。クリュセの南端の細かな突起模様もアウロラエ・シヌスまで續いている。オピル・カンドルはごく朝方だが明るい。オキシア・パルスからマレ・アキダリウムにかけての風景は従前通りで、マレ・アキダリウムの西北端は濃く、イアクサルテスなども見える。この邊りには些し靄がある。ヒュペルボレウス・ラクスは濃く、円い極小の北極冠を際立たせている。從來の日本のλ=145°Lsで北極冠が消失するという説(佐伯恆夫氏)は何度も指摘するように明白な誤りである。南極冠はR、G、Bそれぞれで明るく出ている。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140701/PGc01July14.jpg
Teruaki KUMAMORI (Km)氏はω=199°WでLRGB像を作った。 プロポンティス I からプレグラにかけて暗部がぼんやり見え、エリュシウムの位置が分かる。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140701/Km01July14.jpg
Yukio MORITA (Mo)氏はω=204°Wでワンセットを得た。南極冠が明白で、その北にマレ・キムメリウムが見えている。プレグラあたりだけでなく、朝方のアエテリア暗斑なども明確である。エリュシウムの内部もL像によると従前の二本筋が見えているようである。リマ・ボレアリスの南側には白い帶が見える。北極冠は明確ではないが、邊りは白い。Lでは左端側もやや詳細。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140701/Mo01July14.jpg
Clyde FOSTER (CFs)氏がω=287°Wで撮った。この角度からは北極冠の本体がやや朝方の陰を被るようだ。一方先行するオリュムピアは明るく夕方に靄を伴って見えている。この像でたぶん重要なのは、ヘスペリアの北側出口が明るく掃けていることで、通常なら黄雲と見られるが、追跡がなく、類似の画像もない。もう一つ、相当發生が早かった2001年のλ=180°Ls起源に比べてもこれは早い。もっと情報が欲しいところ。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140701/CFs01July14.jpg
Efrain MORALES (EMr)氏がω=023°Wで好いセットを撮った。シヌス・メリディアニの二股からオキシア・パルスに掛けて、更にマレ・アキダリウムからヒュペルボレウス・ラクスまで好く描写している。朝方のテムペに朝霧。北極冠は円く白く輝く。南極冠も南端に明らか。但し南北線がうまく採れていないようだ。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140701/EMr01July14.jpg
2 July 2014 (λ=155°Ls, δ=9.4")
CFs氏がω=286°Wで撮った。前日と同じ角度の作像でたいへん好い方法である。問題のヘスペリアの出口の處の黄塵は拡散したようだが、痕跡は残っている。というか、一日後の朝方に本格的な再発生が無かったと思われる。改めて像を見てみると、詳細や濃淡の描冩に優れているが、色彩に乏しいと思う。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140702/CFs02July14.jpg
Xavier DUPONT (XDp)氏がω=310°Wでワンセットを撮った。些し時間が遅く、黄雲發生箇所については不明。南北極冠の軸は採れている。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140702/XDp02July14.jpg
3 July 2014 (λ=155°Ls~156°Ls, δ=9.4"~9.3")
CFs 氏がω=266°Wで撮った。シュルティス・マイヨルはより朝方に移り、エリュシウムが 左端近くに見え、アエテリアの暗斑が明確。問題のヘスペリア出口の邊りは砂被りのようで、マレ・テュッレヌムも相当影響を受けたようで、淡化している。これを見ると30 JuneのCFs氏像でシュルティス・マイヨルの南部にある淡化した筋は黄塵絡みであったようだ。ウトピア内や輪郭が可成り詳しく描冩されている。オリュムピアは明るく、リマ・ボレアリスは濃い。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140703/CFs03July14.jpg
Martin LEWIS (MLw)氏のドブソンを22cmに絞っての像。ω=337°Wで、 シヌス・メリディアニまで出ているが、詳細は分からず、南端の白さも出ていない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140703/MLw03July14.jpg
4 July 2014 (λ=156°Ls, δ=9.3"~9.2")
Don PARKER (DPk)氏がω=025°Wでワンセット、秀像である。DPk氏は衝前の8 Febのδ=9.5"のときω=015°Wで秀像を撮っているが(ファサード參照)、これに匹敵する像で、δ=9.3"ながら可成り詳しく出ている。シヌス・メリディアニの二股(R で詳細)が明瞭な上にその西に霧の固まりがブランガエナを半分隠すように見えている。オクススも明白でOxus dark segment も見えている。南極冠には靄が懸かっているような感じ。朝のテムペは霧が濃く、ヒュペルボレウス・ラクスの南にも朝霧が見える。北極冠は確固としている。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140704/DPk04July14.jpg
XDp氏はω=278°Wでワンセット。シュルティス・マイヨルは可成り朝方なので、1 Julyの黄塵の後遺が気になるところだが、明白ではない。南極冠は明白ではないが、北ではオリュムピアが分離している。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140704/XDp04July14.jpg
7 July 2014 (λ=157°Ls~158°Ls, δ=9.1")
FMl氏がω=351°Wでカラー単像。左端でシュルティス・マイヨルの北部がくっきり出ているが、明部には輪郭がない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140707/FMl07July14.jpg
9 July 2014 (λ=158°~159°Ls, δ=9.0"~8.9")
EMr氏がω=324°Wでワンセット。δ=9.0"である。像の内部はほぼ良像で、Rでシヌス・サバエウスの北側には幾らか模様が見える。シヌス・メリディアニは十分に陽を受けていない。南北線は出ていないのが殘念。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140709/EMr09July14.jpg
11 July 2014 (λ=159°Ls~160°Ls, δ=8.9"~8.8")
Mo氏がω=109°Wでセットを撮ったが、LRGBでマレ・アキダリウムが左端近くに寝ているのが判る程度で、模様の詳細は些し無理。p---f線は求めているが、南端の描写が出來ていないので殘念。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140711/Mo11July14.jpg
12 July 2014 (λ=160°Ls, δ=8.8")
FMl氏がω=297°Wでカラー単像。シュルティス・マイヨルがド真ん中。南端に南極冠+ヘッラスが白い。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140712/FMl12July14.jpg
DPk氏がω=314°Wでワンセット。像の中央ではシュルティス・マイヨルの北端、西端の詳細が出ており、ボレオシュルティス邊りの描冩もよい。ウトピアの二股先端は明確。p---fが出ているので、南極冠の部分とヘッラスの部分が見極められるかもしれない。ノアキスに朝霧。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140712/DPk12July14.jpg
13 July 2014 (λ=160°Ls~161°Ls, δ=8.8"~8.7")
EMr氏がω=280°Wでワンセット。シュルティス・マイヨルは朝方で、マレ・テュッレヌムは回復している。南北線は出ていないと思う。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140713/EMr13July14.jpg
14 July 2014 (λ=161°~162°Ls, δ=8.7")
Sadegh GHOMIZADEH (SGh)氏がω=162°Wの単像。模様が出ているが、中身は分からない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140714/SGh14July14.jpg
15 July 2014 (λ=162°Ls, δ=8.7"~8.6")
Km氏がω=068°WでLRGB像。マレ・アキダリウムが左側で大きく占め、その北は靄っている。オピル・カンドルが明るい。朝方のソリス・ラクスの北には霧。ニロケラスからガンゲスは茶色を呈する。南端は白い。この時期、平均以上の画像。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140715/Km15July14.jpg
16 July 2014 (λ=162°Ls~163°Ls, δ=8.6")
XDp氏がω=167°Wでワンセットを与えた。マレ・シレヌムの南、南端に南極冠が捉えられている。そのほか中央部に細かな詳細があるようだ。北部も大きく白く暈けている。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140716/XDp16July14.jpg
18 July 2014 (λ=163°Ls~164°Ls, δ=8.5")
FMl氏がω=243°Wの単像。南北両端が白く明るい。北極冠周邊の方が青白い。エリュシウムは判るか、と言ったところ。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140718/FMl18July14.jpg
21 July 2014 (λ=165°Ls, δ=8.4"~8.3")
Mo氏が ω=005°WでLRGBからL迄の像を揃えた。左端に細くなったシュルティス・マイヨルが見え、シヌス・サバエウスとシヌス・メリディアニが明確である。これは多くRから來る。オキシア・パルスから朝方のマレ・アキダリウムなども好く出ている。問題はLRGBでもRGBでもマレ・アキダリウムの北が大きく霞んでいることで、何かが覆っている可能性がある。Bにも強く出ているから、水蒸氣もあるように思う。南端の南極冠はRなどで出ているようだが、全體白色の検出が弱い。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140721/Mo21July14.jpg
22 July 2014 (λ=165°Ls~166°Ls, δ=8.3")
FMl氏がω=197°Wで単像。縁を白霧が取り囲んでいる。たぶん南北線が出ていない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140722/FMl22July14.jpg
EMr氏がω=200°Wでワンセット。砂漠の色が鮮やか。Rでプロポンティス I やプレグラは辛うじて確認出來る。北極部は霞んでいて詳細は判らない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140722/EMr22July14.jpg
23 July 2014 (λ=166°Ls, δ=8.3"~8.2")
Mo氏がω=353°Wでフルセット。シュルティス・マイヨルの南部が細く左端に濃い。Rでシヌス・メリディアニが出ており、マレ・アキダリウムもターミネーター沿いに見えている。マレ・アキダリウムの北は矢張り霞んでいる。Bでは北極冠部が独立して明るいようだ。南端であるが、R、G、Bで明部があるものの、RGBでは白くならない。Mo氏はp----f線を捉えているので、案外λ=166°Ls、f=23°Nの時點で、南極冠は縮小しているのかもしれない(今後調べる)。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140723/Mo23July14.jpg
24 July 2014 (λ=166°Ls~167°Ls, δ=8.2")
EMr氏がω=173°Wでワンセット。プロポンティス I が濃く出ていて、エリュシウムが朝に出てくるところ。白霧は見られない。オリュムプス・モンス の邊りも午後深くにあるようだが、見極めが難しい。マレ・シレヌムは見え、南極冠が一部出ている。北極冠域は大きく暈けている。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140724/EMr24July14.jpg
25 July 2014 (λ=167°Ls, δ=8.2"~8.1")
Km氏がω=324°Wで撮像。シュルティス・マイヨルが午後にあり、シヌス・メリディアニが出たところ。ウトピアも少々見える位置だが、北極冠あたりは暈けている。南極冠もヘッラスと重なる部分がリム近くに来ているが、見極めが出來ない。この時期、Mo氏方式で南北線を立てる必要がある。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140725/Km25July14.jpg
Akinori NISHITA (Ns)氏が同じくω=326°Wでワンセット。矢張りMo氏方式を採らないから、南北線が立っているとは思えないので、南極冠の事は言えないが、シヌス・サバエウスはもっと傾くはず。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140725/Ns25July14.jpg
26 July 2014 (λ=167°Ls~168°Ls, δ=8.1")
Mo氏がω=310°Wでフルセットを撮った。シュルティス・マイヨルではシュレーター邊りの膨らみが好く出ている。北極冠は出ているかもしれないが、矢張り暈けている。 南北線をキッチリ出しているから、南極冠の位置は判るが、白さはない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140726/Mo26July14.jpg
Is氏がω=314°Wの単像。シュルティス・マイヨルの位置が判るだけで、後はボケボケ。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140726/Is26July14.jpg
28 July 2014 (λ=169°Ls, δ=8.1"~8.0")
Mo氏がω=298°Wでフルセット。暗色模様については平均以上の良像である。左端でシュルティス・ミノールもキッチリ出て、ヘスペリアが些し見える。シュルティス・マイヨルの南方は些し砂被りか。シュルティス・マイヨルの東側横は些し明るく、Bでも明るいので水蒸氣が出ているか。シュルティス・マイヨルは格好好い。Lでホイヘンスも出ているか。ウトピア南部は好く描冩されているが、北部は暈けていて、北極冠も明確ではない。 南端は明るいが、暈けていて、これはGやBでもキツイので、水蒸氣かと思う。白さが出ないのは些し不満。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140728/Mo28July14.jpg
29 July 2014 (λ=169°Ls~170°Ls, δ=8.0")
Ns氏がω=282°Wでワンセット。RやIRでアエテリアの暗斑の緯度の詳細が見える。但しシュルティス・マイヨルに關しては描写力が足りない。シュルティス・ミノールは好く出ていて、マレ・テュッレッヌムは回復している。南端はこれで好いと思うが、矢張り南北線が立っていない。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140729/Ns29July14.jpg
30 July 2014 (λ=170°Ls, δ=8.0"~7.9")
EMr氏がω=115°Wでワンセット。到頭δ=8"になった。左端にマレ・アキダリウムが横たわる形。オピル・カンドルが明るい。ソリス・ラクスの位置も判る。RGBではソリス・ラクスとアガトダエモンの位置が前方の暗色模様から切り離されているような感じ。 南北線が立っていないのは難。DPk氏の方法を習うべし。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140730/EMr30July14.jpg
31 July 2014 (λ=170°Ls~171°Ls, δ=7.9")
Ns氏がω=263°Wでワンセット。R、IRでアエテリアの暗斑がくっきり。エリュシウムの位置が判る。まだ地方時は正午を回ったところで明るくない。朝のシュルティス・マイヨルはBではうまく消えているが、Rでの濃度が濃い所爲か、RGBでは空色が出ていない。角度を細かく切って沢山撮ってみると好い。尚、Rでは南極冠が出ているように思う。これもヘッラスとの兼ね合いがあるから、10分刻みぐらいで撮ると面白いだろう。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2013/140731/Ns31July14.jpg